2023年8月7日、ナイルワークスは、宮城県登米総合産業高等学校(以下、登米総合産業高校)の授業において、ドローンによる除草剤や追肥の散布を実演したことを発表した。

 宮城県登米市は、北上川が貫流し、豊かな水資源と肥沃な登米耕土が広がる米づくりが盛んな地域だ。環境保全米の発祥地であり、自然と共存する農業を推進している。

 農業が身近で関心も高い同地域において、生徒にスマート農業を学ぶ機会をつくりたいという登米総合産業高校の希望から、同社はドローンの散布実演を実施。2023年5月22日の除草剤散布には農業科2年生およそ30人、2023年7月14日の追肥散布には農業科3年生6人が参加し、スマート農業の可能性について学習した。

追肥散布の授業の様子(2023年7月14日)

 日本の農業は、高齢化や担い手不足により、農地集約化や農業法人の大規模化が進んでいる。そのためナイルワークスでは、自動飛行ドローンの開発や、AI・IoT・ビッグデータ・デジタルツインなどの先端技術を応用し、より効率よく、より高品質な作物栽培を実現する農業DXを推進している。

 スマート農業の授業を企画した教師は除草剤散布を振り返り、「ドローンでムラなく隅々まで除草剤を撒くことができたので、今年は昨年より雑草が少ない」と話している。追肥散布では、生徒が実際にドローンに触れ、ドローンの構造に興味を示していたという。

2023年5月22日の除草剤散布と結果
授業の様子

 同社のドローンは、飛行経路が自動生成され、ボタンを押すだけで自動飛行を開始。離陸・散布・着陸、散布量の調整、障害物の回避、異常発生時の退避までを、全自動で行う。飛行中にバッテリー残量が少なくなると、自動で離着陸地点に戻ってくる。衛星データや生育監視ドローンなどと連携し、必要な箇所に必要な量を自動で散布することもできる。

タブレット操作で自動飛行を行う
追肥散布の様子(2023年7月14日)