2023年7月25日、エアロジーラボはエアロダインジャパンと連携し、2023年5月にマレーシアのセランゴール州営テストフィールドにおいて、ハイブリッドドローン「AeroRangeQuad」の性能試験・ユースケース試験を開始したことを発表した。

エアロジーラボのハイブリッドドローン「AeroRangeQuad」

 マレーシアでは、道路インフラが未整備で物資輸送にトラックが使えないなど物流にかかる労力や、主力産業であるプランテーション農園のDXが社会課題となっている。一方、現在のバッテリードローンの多くは30分程度の飛行時間、飛行距離は数kmのため、長距離飛行や広大な農園での利用には適していない。

 マレーシアに本社を置くドローンサービスプロバイダーのエアロダイングループは、この課題に取り組むため、長時間飛行が可能なハイブリッドドローンAeroRangeQuadを開発するエアロジーラボと協業する。

<飛行試験の概要>
基本性能試験
目視外飛行試験(最大飛行距離、滞空時間など)
ユースケース試験(離島間物流、海上輸送、プランテーション農園での精密農業利用など)

 両社は基本性能試験を終えて、現地で2時間以上の飛行を達成している。日本では実施が難しい目視外の長距離飛行試験を、直線で最大10km飛行可能なテストフィールドで行うことにより、実際値として最大飛行距離などの性能評価を行うとしている。また、機体を現地に輸出したあとは、リモート会議を通してセットアップ指示やオペレーション講習、トラブルシューティングを行い、メンテナンス性やオペレーションマニュアルの改善にも取り組んでいるという。

 今後は実際のユースケースに即した飛行試験を行い、AeroRangeQuadの適性の評価を行うとしている。