2023年3月17日、持ち帰り弁当「ほっともっと」や定食レストラン「やよい軒」などを展開するプレナスは、大分県宇佐市に、同社3カ所目の農作地となる「プレナス大分宇佐ファーム」を開設することを発表した。約16ヘクタールの圃場で、直播栽培とスマート農業を取り入れた生産性の高い大規模な稲作経営をさらに拡大する。

 同社は2021年2月より埼玉県加須市などで稲作経営に取り組んでいる。今回ファームを開設した宇佐市は大分県北部の周防灘に面し、内陸に連なる山々の森林地域を源にした多くの河川に恵まれた、米や麦などを生産する九州有数の穀倉地帯である。同ファームでは、トラクターを使って圃場に直接種をまく乾田直播栽培とともに、さまざまな先進システムを活用して農業に取り組む。

 圃場に設置した水位センサーの情報を基に水量調節を遠隔操作できるIoTシステムや、ドローンによる空撮画像をAIが診断して生育状況を可視化。これにより、従来は各圃場に足を運んで行う水量調節作業の削減や、必要な箇所に適切な量の肥料をドローンで効率的に散布することが可能になる。また、自動操縦システムを搭載したトラクターの導入や稲の収穫を終えた後に他の作物を生産するなど、さらに生産性の高いアグリビジネスの確立を目指すとしている。

宇佐平野の田園風景(提供:宇佐市役所)