2023年1月27日、Forex Roboticsは、「AIを活用したほ場状態把握の簡易化システム」を開発したことを発表した。

 栃木県では未来技術企業・実証事業誘致事業において、未来技術を活用した製品・サービス等を提供する企業による実証実験を支援しており、同事業を活用して開発したものとなる。

 栃木県は、Forex Roboticsに対し栃木県畜産酪農研究センターをフィールドとして提供し、同社がほ場の状態把握の簡易化システムを開発した。

 同システムは、飼料用トウモロコシのほ場をドローンで撮影し、AIで苗の数および状態を分析した上で、ほ場全体の成育状態を色分けにより可視化(ヒートマップ化)する。同システムの導入により、ほ場の状態把握を簡易に行うことができ、追肥や農薬使用の判断にも活用できることから、植物の育成管理の効率化につながるとしている。

 今後、栃木県では飼料高騰対策として自給飼料の増産による持続的な畜産経営を図るために、ほ場において飼料作物の生育のばらつきを解消する栽培管理技術の開発を目指し、同社と以下の内容に関する検証を連携して行う。

1. 粗密具合と収量との関係
2. 飼料用とうもろこし以外のほ場における活用
3. ほ場内における雑草の状況判定の可能性

 また同社は検証により得た結果を踏まえてシステムを改良し、従来よりも安価で安全性の高い映像データ解析ソフトウェアの開発を目指す。栃木県は実証フィールドの提供等について引き続き支援・連携するとしている。