JOHNANと東京久栄の共同展示、水産業と建設業での活用見込む
「MOGOOL」シリーズは、潮流に耐える高い推進力を実現するパワースラスターが人気の水中ドローンだ。さらに給電方式で、さまざまなペイロードを搭載して長時間運用が可能という、海洋での実務向き。
そんなMOGOOLシリーズに、かねてより顧客から寄せられていたのが、実は「小型化」だという。昨年は、MOGOOLシリーズ初のエントリーモデル「MOGOOL M6」を発売したが、今年はこれよりもやや大きい「MOGOOL M8」を発表した。
担当者によると、MOGOOL M8がマッチする主な分野は水産業。養殖いけすでの死魚の回収、定置網での網の切断・回収や洗浄といったニーズに応える。また建設業においても、浅い水深での撮影にはMOGOOL M8が最適だという。360°自由自在に動けるようになり、従来のコンセプトと同様にペイロードエリアが広い。
また、MOGOOL M8とセットのコントローラーも、屋外や船の上などでも操縦しやすい。操作画面には機体カメラ映像や、機体の各種パラメーターが表示され、同じ画面でオプション製品も運用できる。
本稿では新機体に焦点を当ててレポートしたが、東京久栄もMOGOOL PROに水中3Dスキャナを搭載して暗渠(あんきょ)水路内の水中3次元測量を行った事例や、底質中の細粒分を効率的に取り除く現位置分級という装置、同社が東京大学生産技術研究所北澤研究室と共同で開発した水上スライダー「Hy-Cat(ハイキャット)」を活用した桟橋桁下点検技術などを紹介しており、水中・水上からのデータ取得の実用性を明確に打ち出していた。