2025年6月27日、ブルーイノベーションは、屋内点検用球体ドローン「ELIOS 3」の大容量バッテリーの販売を開始した。従来比で飛行時間は約1.5倍、充電可能回数は2倍となる。
ELIOS 3の開発メーカーであるFlyabilityが開発した同バッテリーは、ELIOS 3の飛行時間を従来比で1フライトあたり約1.5倍に延長し、バッテリー切れによる緊急着陸を低減させる。これによりパイロットは、余裕をもった飛行計画を立てることができ、点検業務の安全性と効率性が向上。従来は困難であった広範囲な空間や入り組んだ構造物内部へのアクセスも可能になる。充電可能回数は従来の2倍になり、バッテリーの交換頻度と運用コストの削減にも貢献する。
主な仕様(標準バッテリーとの比較)
大容量バッテリー | 標準バッテリー | |
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容量 | 187Wh(8200mAh) | 99Wh(4350mAh) |
最大高度 | 700m | 1500m |
最高許容周囲温度 | 35℃ | 45℃ |
飛行可能時間 | 標準LiDAR:13分30秒 高性能LiDAR:13分 | 標準LiDAR:9分10秒 高性能LiDAR:9分 |
充電時間 | 標準充電器:2時間30分 大容量専用充電器:1時間15分 | 標準充電器:1時間15分 大容量専用充電器:― |
充電可能回数 | 100回 | 50回 |
ELIOS 3は、非GNSS環境下の屋内空間などの飛行特性を備えた屋内用ドローンELIOSシリーズの最新機種。3Dマッピング用LiDARセンサーにより、点検・施設情報をリアルタイムで3Dデータ化し、位置を特定する。最新のSLAM技術により操作性・安定性も大幅に向上し、操縦者の負担軽減と飛行時間の短縮を実現している。ブルーイノベーションは2018年にFlyabilityと日本での独占販売契約を締結し、ELIOSシリーズを活用した屋内点検ソリューションを提供している。