NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、水資源機構が管理する長良川河口堰でドローンポート「Skydio Dock for X10」と衛星インターネットサービス「Starlink Business」を活用し、完全無人のレベル3.5飛行に成功したことを発表した。

 実証では、災害時の施設の安全確認について、約300km離れた東京の事務所から飛行指示を出し、ドローンを用いた遠隔での現場監視を実施。災害時に十分なネットワーク環境が準備できないことを想定し、通信回線にはStarlink Businessを活用した。

写真:屋上に設置されたドローンポートから離陸するドローン
ドローンポートを離陸する様子
写真:モニターに表示されたドローンからの映像、飛行ルート
東京の事務所から遠隔操縦する様子

 ダムなどの治水施設では、自然災害が発生した際、ダムの決壊や洪水などの被害を防止するため早急に施設の安全確認を行う必要がある。南海トラフ地震などの大災害時は、職員が現地へ向かうことが困難になる事態も予想されるため、現地から離れた場所でも速やかに施設点検を行える体制の構築が求められている。

 実証では、災害時に十分なネットワーク環境が準備できないことを想定し、通信回線にStarlink Businessを活用した完全無人のレベル3.5飛行を行うことで、安全で迅速な施設点検を実現した。

実証の概要

 実証では、長良川河口堰において、ドローンポートSkydio Dock for X10の遠隔操作、自動充電による完全無人での運用を実施。小型ドローンSkydio X10の総飛行距離は、目視内飛行も含め37kmの恒常的な飛行を実現した。飛行指示を約300km離れた東京の事務所から行うことで、災害時の遠隔地からの施設点検について有用性を確認した。

実証の概要図
実証の概要
写真:河口堰上空を飛行するSkydio X10
巡視飛行するSkydio X10
遠隔監視用の画面
遠隔監視画面
実証の様子(ドコモビジネス | NTTコミュニケーションズ YouTubeチャンネル)