2025年6月2日、ブルーイノベーションは、日本UAS産業振興協議会(以下、JUIDA)が監修した「機種別ドローン操縦者技能・運用証明証(ELIOS 3)」の講習プログラムの提供を、2025年秋より開始すると発表した。6月2日より先行案内登録を開始する。

 このライセンスは、2024年6月にJUIDA、ブルーイノベーションほか4社が発表した「機種別ドローン操縦者技能・運用証明証」(以下、機種別ライセンス)の第1弾となる。対象となるのは、Flyability社製の屋内点検用ドローン「ELIOS 3」。このプログラムでは、機体の基本操作から専用ソフトウェアの使い方、応用的な操縦・運用スキルまでを網羅的に習得する。

 今秋の講習提供に向け、日程や枠数、受講形式などの詳細が決まり次第、先行登録者へ優先的に案内を送る。

写真:「ELIOS 3」、「ELIOS 3」と操縦者

 講習プログラムを修了しライセンスを取得することで、ELIOS 3の操縦者は、インフラ施設などの屋内点検業務において、確かな操縦技術と点検業務に必要な運用能力を備えた実務対応力のある操縦者であることが証明される。

 ELIOS 3を活用した点検手法は、その有効性と信頼性が評価されており、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)、スマート保安技術カタログ、下水道DX技術カタログなどに登録・掲載されている。

講習プログラム内容

座学の部・ELIOS 3機体の特性について
・ELIOS 3専用ソフトウェアInspectionトレーニング
・点群処理ソフトウェアFARO Connectトレーニング
実技の部・操縦訓練(基礎編)
・操縦訓練(応用編)
講習日程2025年秋を予定(詳細が確定次第、先行登録者に案内)
講習場所板橋ドローンフィールド

 コースは1単位から受講が可能。座学・実技の計5つのコースをすべて受講し、最終テストに合格することで「機種別ドローン操縦者技能・運用証明証(ELIOS 3)」が発行される。

「ELIOS 3」について

 スイスのFlyabilityが開発したELIOS 3は、非GNSS環境下の屋内空間などでの飛行特性を備えた屋内用ドローンELIOSシリーズの最新機種。3Dマッピング用LiDARセンサーを搭載しており、点検・施設情報をリアルタイムで3Dデータ化し、位置を特定する。最新のSLAM技術により操作性・安定性も大幅に向上し、操縦者の負担軽減と飛行時間の短縮を実現している。

 ブルーイノベーションは2018年に日本おける独占販売契約をFlyabilityと締結し、ELIOSシリーズを活用した屋内点検ソリューションを提供している。

写真:「ELIOS 3」

機種別ドローン操縦者技能・運用証明証

 ドローンの性能や機能は機種ごとに大きく異なるため、実際の運用では使用する機体に対する高度な理解と操作スキルが求められる。機種別ライセンスは、機種ごとに操縦技能評価と運用基準を規定し、人と運用の両面で安全性を評価するもので、ドローン業界の安全性、信頼性、専門性の継続的な向上、ドローン運用アプリケーション(点検や物流、測量など)における操作ミス防止や緊急手順への精通などによる事故リスクの大幅な減少、ひいては業界全体の持続可能な成長と社会的受容の促進に貢献する。