2025年5月8日、日本UAS産業振興協議会(以下、JUIDA)とブルーイノベーションは、2025年大阪・関西万博において飛行する全てのドローンの安全運航管理を支援することを発表した。ドローンと空飛ぶクルマとの運航調整も担当する。
両者は大阪・関西万博 運営参加サプライヤーとして協賛しており、万博期間中の安全で効率的な空飛ぶクルマやドローンの運航を実現するため博覧会協会を支援する。
また、万博開催期間中の運航管理ボランティアメンバーをJUIDA会員より募集するため、5月中に説明会を開催する。
大阪・関西万博では、空飛ぶクルマやドローンによる展示会場内外での物資輸送、映像撮影、ドローンショー等のパフォーマンスなど、多岐にわたる用途が期待されている。
JUIDAとブルーイノベーションは、ドローンの安全運航に関する専門知識と経験から、万博期間中におけるドローン飛行の安全を管理し、万博会場周辺空域での円滑な運航を実現するため管理支援を行う。
JUIDAはドローンの飛行前の安全管理、ブルーイノベーションは飛行中の安全管理を担当する。
具体的には、JUIDAは万博会場上空でのドローン飛行に関する空域利用ガイドラインを策定し、運航管理ルールの作成や運航当日の管理、ドローン事業者からの飛行申請内容の審査を行う。万博の開催期間中は、運航管理を円滑に進めるためのチームを招集する。
ブルーイノベーションは、Blue Earth Platform(BEP)(※1)を軸として開発したドローンパイロット向けプラットフォーム「SORAPASS」(※2)等の運航管理ツールを活用し、複数のドローン運航の管理運営をリアルタイムで実施する。また、JUIDA会員および協力企業から成る運航管理チームを統括し、全体の運航調整を担当する。
※1 Blue Earth Platform(BEP):ミッションをベースに複数のドローンやロボット、各種デバイスを遠隔・目視外で自動制御・連携させるブルーイノベーション独自のデバイス統合プラットフォーム。複数のドローンやロボットをBEPで統合管理し、さらに各種OSやシステムと連携させることで、広域での任意・複数のミッションを同時に遂行する。
※2 ドローンパイロット向けプラットフォーム「SORAPASS」:飛行エリア検索から保険加入、フライトログ管理など、ドローン運用に必要な機能を集約したドローンパイロット支援プラットフォーム。今回の万博における運航管理のため、一部カスタマイズを予定している。
各者コメント
日本UAS産業振興協議会(JUIDA)理事長 鈴木真二氏
弊会では2015年の改正航空法施行の前から、ドローンを安全に飛行させるためのガイドライン作成を行ってきました。また約10年にわたり、ドローンの安全教育を行ってきた知見を踏まえ、今回万博におけるドローンの飛行と空飛ぶクルマとの運航調整に関するガイドラインを作成させていただきました。今回はわが国として、実証実験としてではなく、本番飛行としてドローンと空飛ぶクルマが共に空域を共有する初めてのユースケースとなります。これを皮切りに、わが国でドローンと空飛ぶクルマが共に同じ空域を飛行する世界が早期に実現されることを期待しております。
ブルーイノベーション代表取締役社長 熊田貴之氏
弊社の提供する、ドローンパイロット向けプラットフォーム「SORAPASS」は、複数のドローン運航のリアルタイム管理・運営の効率化を可能とし、万博期間中に飛行する全てのドローンの運航の安全と、来場者にとって魅力的な体験を提供できるよう努めてまいります。この取り組みが、今後のドローンや次世代モビリティの安全運航管理の社会実装に向けた、大事な一歩になると確信しております。
