2025年2月21日、北海道新十津川町とACSL、KDDIスマートドローン、電通北海道は、2025年1月14日から新十津川町内において、ドローンに求められる寒冷地特有の技術性能の評価レポートに向けて冬季飛行検証を実施していることを発表した。

 冬季検証では、ACSL監修で策定している「寒冷地技術評価レポート」に沿って、物流ドローン「PF2-AE」、撮影ドローン「SOTEN」の2機体の飛行検証を実施。「低温環境性能/降雪環境性能/積雪環境性能」に関連するテスト項目について試験・レポート化を行い、ドローンユーザーによる想定ユースケースに適合した機種選定に役立ててもらうことを目的としている。

 冬季検証は、積雪寒冷地条件下での飛行検証が可能なテストフィールド「新十津川ドローンテストフィールド」を活用し、KDDIスマートドローンアカデミー新十津川校所属の現地パイロットが実際の運航・テストを行う。2025年1月14日から2月28日のうち、天候等の条件を満たす10日程度で飛行検証を行い、2025年3月下旬に結果報告書を作成する。

 この冬季検証は北海道立総合研究機構の「技術指導」を受け実施。今後、各メーカーが寒冷地に適用した機体を開発するにあたり、寒冷地での性能テストを行うための推奨レポートとすることを目指す。

【対象機体】

写真:SOTEN
写真:PF2-AE Delivery

【試験項目】

分類項目
低温環境性能① Cold Start評価試験
② 低温動作評価試験
③ 航続性能評価試験
降雪環境性能① カメラ視認性評価試験(機外監視)
② カメラ視認性評価試験(空撮)
③ C2リンク評価試験(RC)
④ C2リンク評価試験(LTE)
⑤ GNSS測位評価試験
⑥ 飛行操作性評価試験
⑦ 対地高度測定評価試験
⑧ 灯火/表示評価試験
積雪環境性能① 対地高度測定評価試験
② 貨物切離し評価試験

【各社役割】

ACSL受託コンソーシアム 冬季飛行検証幹事
KDDIスマートドローンテスト協力(機体運航)
北海道立総合研究機構技術指導
電通北海道事務局