2025年2月13日、KDDIスマートドローン、プロドローン、國森の3社は、内閣府総合海洋政策推進事務局「自律型無人探査機(AUV)利用実証事業」に採択され、2024年11月27日に、兵庫県において船底点検の実証実験を行ったことを発表した。

 同実証では、神戸大学保有の練習船「海神丸」を点検対象として、水空合体ドローンを用いて点検撮影を実施した。水空合体ドローンは、空中ドローンと水中ドローンが一体化したもので、上空電波(4G LTE)による遠隔操作で飛行して着水し、水中ドローン部分が水中に潜り調査等を行う。音響測位装置により、衛星利用測位システム(GPS)が使えない水中でもドローンの位置情報を取得できる。

 潜航撮影では、船底の点検箇所を撮影し、通常の水中ドローンではアプローチが難しいプロペラ周辺等も効率的に点検ができることを確認した。

 遠隔・自律航行するドローンで撮影し、AIで解析を行うことにより、船底点検作業全体の効率化、均質化、危険作業削減・事業化に向けた船底点検ルール化を目指す。

左:海神丸、飛行する水空合体ドローン、右:着水して点検を行うドローン水空合体ドローン
海神丸と水空合体ドローン
左:着水したドローン、右:水中のドローン
点検を実施する水空合体ドローン
写真:航空写真に示された水中ドローンの位置
音響測位装置による水中ドローンの位置情報の取得
写真:船のイラストに示された点検箇所
点検箇所
写真:シーチェスト
写真:プロペラ
左:点検箇所(シーチェスト)、右:点検箇所(プロペラ)
【水空合体ドローン】内閣府「自律型無人探査機(AUV)利用実証事業」の実証を実施

【各社役割】

KDDIスマートドローン・スマートドローンプラットフォーム提供
・上空電波(4G LTE)提供
・ドローン運航管理オペレーション
プロドローン・機体開発
・ドローン機体オペレーション
國森・船底点検ニーズ集約・ルール化