ACSLは、2025年8月29日、中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)で開発中の次世代小型空撮機について省庁向け開発進捗確認会を実施した。
ACSLは、2023年10月に経済産業省令和4(2022)年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業(以下、SBIR)」に係る事業者に採択され、「行政等ニーズに応える小型空撮ドローンの性能向上と社会実装」事業において次世代小型空撮ドローンの開発を進めている。
SBIRは、革新的な研究開発を行う中小企業(以下、スタートアップ等)による研究開発を促進し、その成果を国主導の下で円滑に社会実装し、日本のイノベーション創出を促進するための制度において、スタートアップ等が社会実装につなげるための大規模技術実証(フェーズ3)を実施し、スタートアップ等の有する先端技術の社会実装の促進を図ることを目的としている。
ACSLは同事業において、日本の小型空撮ドローンの飛行性能を市場トップクラスまで向上させるとともに、経済安全保障やセキュリティ等の安全安心を担保したドローン機体・周辺システムの開発を目指している。また、行政等ニーズに適合するためにエンドユーザーと連携を図りながら、インフラ点検や災害対策等の実業務に導入できる、使い勝手の良さを追求し、ドローンの社会実装の加速を目指す。
事業の実施期間は2023年11月から2025年12月までを予定している。2025年7月に出展した「第11回 国際ドローン展」では試作機を展示した。今回、開発の進捗状況を各省庁に確認してもらうとともに、機能や操作性等について意見を得る機会として、開発進捗確認会を実施した。
当日の様子
当日は各省庁より50人超が来場。会は以下の内容を中心に進行し、意見交換も行った。
- 事業概要の説明、製品説明および開発進捗の共有
事業の背景や目的、今後の展望について説明し、開発中の次世代小型空撮機の特徴や技術的なポイント、進捗状況について詳しく紹介した。 - 飛行デモ・飛行体験
デモを交えて開発中の新機能等を紹介した。また、希望者は実際の飛行体験を通じて製品の操作性を確認した。 - 意見交換・質疑応答
次世代小型空撮機の機能に関する質問や、実際にドローンを現場で使用する中で感じる課題等、さまざまな意見や質問があった。
ACSLは、国内市場において経済安全保障への対応や情報セキュリティの確保を重視する日本の政府調達に注力するとしている。
