2025年7月18日、東京計器とメトロウェザーは、防衛向けドップラー・ライダーの開発・量産化を加速させるため、東京計器のメトロウェザーへの出資および業務提携を行ったことを発表した。

東京計器とメトロウェザーのロゴ

 メトロウェザーは、赤外線レーザーを用いてリアルタイムに高精度広範囲の風況観測(※1)を行うドップラー・ライダーの開発・製造を行っている。リモートセンシング技術と独自の信号解析技術により、ドローン運航への活用や海上を航行する船舶に搭載するなど、高精度広範囲の風況観測を実証してきた。今後、この観測したデータを活用するUX/UIをニーズに合わせて開発し、防衛から民間まで幅広い分野において統合したソリューションの提供を目指す。現在は、ドップラー・ライダーの技術を活用した物体検知の開発にも着手し、レーダーでは捕捉できないドローン等小型無人機の探知への活用に向けた取り組みを進めている。

 東京計器は、航空機搭載品、艦艇搭載品を中心とした多くの防衛装備品の開発・製造実績を持ち、メトロウェザーが有するドップラー・ライダーを防衛装備品にする生産技術、販売体制を備えている。両社は、防衛向けドップラー・ライダー開発、量産体制の構築を推進するとしている。

※1 風況観測:平均風速や瞬間風速、風向・風速の出現率といった風の吹き方の状況を観測すること。

写真:ドップラー・ライダー
風況観測中のドップラー・ライダー。2025年6月末まで東京計器の屋上で試験を実施。