2024年12月18日、Liberaware(以下、リベラウェア)は、富山市上下水道局と共に、今後の導入を想定した試験点検を実施したことを発表した。
富山市上下水道局が保有する浄化センター内の配管や雨水貯留施設などの付設設備において、従来人の進入が不可能あるいは困難なエリアの点検を同社の小型ドローン「IBIS2」で代替することを目的に、富山市内複数箇所の付設設備で点検を行い、一定の成果を収めた。
下水道施設内部は照明が無く非常に暗い環境であることや、下水の流入による有毒ガス発生の危険性があることから、人が立ち入って点検することは容易ではない。こうした環境においてIBIS2を活用した点検が目視点検の代替になり得るかを、今回の検証目的とした。
【検証結果】
- 富山駅付近の貯留池:最大1300m³の雨水などを貯めることができる内部の全容を確認
- 富山県水墨美術館付近の地下貯留地:人が物理的に進入不可能な30cm四方ほどの空間を確認
- 浜黒崎浄化センター:地下管廊に張り巡らされている配管の状況を確認
足場を組んで点検を行っていた高所や死角となる配管の裏側・壁面との結合部など、ドローンによる近接撮影をすることで、従来の点検に比べ、より簡単に詳細な状況の把握が可能となった。
今後両者は連携を強化し、従来の点検手法に代わるドローン技術の活用範囲を拡大する方針だ。
貯水池を点検する様子