2024年12月12日、NEWGREENは、同社が開発・製造する自動抑草ロボット「アイガモロボ」をフルモデルチェンジし、2025年3月より「IGAM2 アイガモロボ 2」を販売することを発表した。価格は27万5,000円(税込)。
2023年に発売されたモデルは、全国での実証において除草工数の58%削減、収量の10%向上が認められた。一方、稼働条件(圃場の均平や水位の維持)を揃えられる圃場が限られるという課題があった。今回のフルモデルチェンジで機能性を向上し、それらの課題を大幅に改善した。
・ 新採用のブラシ型パドルにより航行能力・地形対応力を大幅に向上
・ 航行ルート設定が不要。自動で畔(あぜ)を認識し、網目状にくまなく稼働
・ 64%軽量化し、本体重量は約6kg
・ ブラシ型パドルがアンカーの役割を果たし、強風適応性が向上
・ 10a~1.5haまで適応面積が拡大
・ イネが50cm程度でも稼働
中山間地の小さな水田でも採算性が確保できる価格帯を目指し、希望小売価格を従来より半減。また、井関農機に加え、新たに全農でも取り扱いを開始する。複数台導入する際に初期投資の金額を抑えるため、リース利用の調整も進めている。
NEWGREENは、新潟食料農業大学等と「水田抑草ロボット『アイガモロボ』の機能高度化と運用最適化に資する農業生物学的およびロボット工学的研究」を共同で進めている。また、2024年9月の日本生物工学会で発表した「有機栽培支援ロボット(アイガモロボ)による水田微生物叢変化」により、アイガモロボによるジャンボタニシの食害抑制のメカニズムが明らかになってきた。
・ アイガモロボのジャンボタニシ払い落とし効果
・ アイガモロボが発する水中波動が食害抑制
・ アイガモロボのエアレーション効果により増える鉄細菌が二価鉄を増やし食害抑制
アイガモロボを稼働した水田では、メタンガスが稼働開始から収穫時期まで大幅に低減される傾向が確認されており、日本生物工学会で発表した「有機栽培支援ロボット(アイガモロボ)による水田微生物叢変化」により、そのメカニズムが明らかになってきた。
・ エアレーション効果により嫌気性のメタン生成菌が低減