2024年8月5日、DAOWORKS(ダオワークス)は、国土交通省 中小企業イノベーション創出推進事業「国際競争力強化に資する交通基盤づくりに向けた技術の開発・実証」分野において、「ドローンによる港湾施設の点検・維持管理の効率化と、災害時においても現状把握できる可視化の仕組みの技術開発・実証」事業が採択されたことを発表した。
DAOWORKSは同事業の代表スタートアップとして、北海道大学、パナソニック アドバンストテクノロジー、日本データーサービスと連携協定を締結し、事業を推進していく。
日本国内には2,000以上の港湾施設があり、その点検・維持管理は手作業で行っている。熟練した人材の知見やノウハウに依存した運用には大きな人的コストがかかるほか、高齢化により人材確保も困難になりつつある。また、施設の維持管理に使える財源は限られており、修繕工事時や災害発生時以外には十分な点検作業を実施できていないのが現状だ。
同事業では手作業で行っていた測量・点検・維持管理作業をワークフロー化し、ドローンによる測量で点検作業を省人化、効率化する。また、ドローンで取得した点群データを位置情報と紐づけ、3次元データで可視化する仕組みを導入することで、迅速な点検とリスクの可視化を実現する。点検作業の効率化により、平時からの港湾点検が可能で、災害時に港湾の変状を迅速に把握できる体制づくりを進めるとしている。
【取り組み内容】
・ 画像データによる遠隔点検システムの開発
・ 3次元データでの、港湾の変状等のリスクや緊急性の可視化
・ 港湾管理者の修繕計画立案等をサポートする仕組みの構築
同事業では、北海道大学のドローンを活用した高精度地図生成の開発実績、パナソニック アドバンストテクノロジーのドローン安定飛行の自律制御技術、日本データーサービスの港湾の点検・維持管理事業実績、DAOWORKSの3次元データ可視化やデジタルコンテンツ事業実績を活用し、技術開発・実証事業を推進する。
4者は同事業を社会実装することで、インフラ施設の老朽化対応や人材不足の解消に寄与し、公共インフラを利用できる予防保全の環境づくりを推進する。また、災害時に迅速な現状把握ができる仕組みをつくり、災害復旧の現場を支援していく。