2024年7月30日、ファンリードとRITは、経済産業省「令和5(2023)年度補正 グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(我が国企業によるインフラ海外展開促進調査)」に共同提案した「ベトナム国/“みちびき”を利用したドローン送電網点検ソリューション調査事業」が、採択されたことを発表した。

ファンリードとRITのロゴマーク

 ファンリードは、ベトナム電力公社(EVN)による送電網点検方法へのドローン活用に貢献するため、日本版衛星測位システム(GNSS)「みちびき」を利用したドローン送電線点検ソリューションに取り組んできた。

 2023年度には内閣府主催「2023年度みちびきを利用した実証事業」に採択され、ベトナムのハノイ市で、同国のドローンメーカーMAJと協同で実証実験を実施。送電線を的確に識別する手法や、送電線の異常箇所を1m強程度の精度で識別する手法を確立した。

 性能・技術面での実証を経て、今回はみちびきを利用したドローン送電網点検ソリューションの事業化に向けたFS(フィージビリティ・スタディ、実行可能性調査)を目的とする。

各社の役割、調査事業の図解
調査事業の体制・概要

 ベトナムでは、人海戦術に依存した点検方法が送電線の老朽化や不備の要因となり、電力不足につながっている。EVNは送電網点検へのドローン活用に取り組んでおり、ファンリードとRITはソリューションを通してベトナムの経済成長への貢献を目指す。

 ファンリードが実施した2023年度の性能実証をもとに、2024年度の取り組みとして事業化に向けた調査を行うにあたり、事業開発・コンサルティング事業を展開するRITと一体となったチームを組成することで、ベトナムをはじめとしたASEAN諸国でのサービス設計・事業化を見据えたフィージビリティ・スタディを実施していく。