2024年7月23日、テラドローンは、スイスの産学連携の研究開発拠点であるSwitzerland Innovation Park Zurich(スイス・イノベーション・パーク・チューリッヒ、以下イノベーション・パーク・チューリッヒ)と、ドローンの共同研究開発に関する覚書(MOU)を締結したことを発表した。今後テラドローンは、イノベーション・パークのネットワークに属する大学やベンチャー企業などと連携し共同研究開発を実施していく方針で、新たなドローン技術の創出を目指す。

画像:建物が並び人々が行き交うスイス・イノベーション・パーク・チューリッヒの様子
(画像提供:スイス・イノベーション・パーク)

 イノベーション大国であるスイスでは、スイス連邦工科大学チューリッヒ校やローザンヌ校から最先端技術を持つスタートアップが多く誕生している。2校間の地域は「ドローンバレー」とも呼ばれ、ドローン関連のスタートアップ企業が約80社集まっている。

 イノベーション・パーク・チューリッヒは、最先端の研究施設やオフィス、コワーキングスペースなどがある施設など、民間企業と研究機関が協力して革新的な技術や製品を開発するためのインフラを提供し、産官学が連携できるように最適なパートナーとのマッチングを支援している。また、大学の研究室と企業が連携して共同プロジェクトを実施したり、スピンオフ企業を立ち上げたりしており、ロボット工学やモビリティなどの最先端技術のイノベーションを促進し、画期的な技術の創出を目指している。

 テラドローンは事業戦略として、自社で展開する事業領域において大学やスタートアップ企業と連携し、研究開発から産業化、グローバル展開までを小規模で素早く実施している。また、グローバルでの事業展開を生かし、グループ内での技術協力や各地域での展開をシナジー効果で加速させるエコシステムを構築している。

 今回のMOU締結により、ドローン技術の研究開発を進めるスイス国内の大学やスタートアップ企業といち早く連携することが可能となり、新たな産業の創出を目指す。またテラドローンは将来的に、スイスに開発拠点を設けることを視野に入れている。

テラドローンの事業戦略を表した図(研究開発、研究を通じた製品、事業注力地域で小さくすばやく実装、グループシナジーによるグローバル展開)