2024年6月5日、三井不動産と日鉄興和不動産は、2024年9月末に竣工予定の街づくり型物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」に併設するドローンの実証実験場の名称を「板橋ドローンフィールド(以下、板橋DF)」に決定したことを発表した。

 日本UAS産業振興協議会(以下、JUIDA)、ブルーイノベーションが施設監修・運営を行う。

 東京都23区内に位置しながら広大な敷地を生かしたドローン飛行用のフィールドを設け、倉庫の一部スペースをドローン事業者等への賃貸用R&D区画として整備し、ドローンによるラストワンマイル配送や災害時の支援物資搬送等の実証実験場として提供する。

 4者は、物流業界や建設業界における「2024年問題」などの労働力不足の課題解決や、自然災害時への対策など、さまざまな社会課題の解決に向けたドローンの利活用について、スタートアップやアカデミア、公的機関等と連携を図り、ドローン業界全体の産業発展に寄与していくことを目指すとしている。

板橋DF 施設概要
ドローンによる配送イメージ

MFLP・LOGIFRONT東京板橋

 MFLP・LOGIFRONT東京板橋は、三井不動産と日鉄興和不動産による街づくり型物流施設。東京都板橋区に位置し、都営三田線「西台」駅から徒歩約10分、首都高速5号池袋線「中台」出入口までは約2.7kmとアクセスに優れた立地。地上6階建て、延床面積は25万m²超、ワンフロア約1万1,000坪と東京都内最大の物流施設となる。

 板橋DFを併設し、ドローンによるラストワンマイル配送や災害時の支援物資搬送等産業発展に寄与するほか、太陽光発電等の脱炭素施策導入、従業員の働きがいを追求した施設計画、大規模冷凍冷蔵倉庫を整備し、拡大するチルド配送にも対応する等、物流業界の新たなニーズに対応する最先端の施設スペックを整備している。また、板橋区および入居予定のヤマト運輸と「災害時等における防災施設整備等に関する4者基本合意書」を締結し、地域の防災力向上等に貢献する街づくりを実現する。

【施設概要】

名称MFLP・LOGIFRONT東京板橋
所在地東京都板橋区舟渡4-3-1
敷地面積約9万3,200m²
延床面積約25万6,100m²
規模・構造地上6階建・S造(倉庫)・免震構造
設計者日鉄エンジニアリング
施工者日鉄エンジニアリング・佐藤工業共同企業体
監修者フクダ・アンド・パートナーズ
着工2023年2月1日
竣工2024年9月末(予定)

各者役割

三井不動産物流施設の開発、板橋DFの事業企画・推進
日鉄興和不動産物流施設の開発、板橋DFの事業企画・推進
JUIDA板橋DFの運営・板橋DFの施設監修
ブルーイノベーションR&D区画への入居・板橋DFの運営・板橋DFの施設監修

各者コメント

日本UAS産業振興協議会(JUIDA)

「レベル4」および「レベル3.5」の解禁により、都市部でのドローン活用はさらに拡大していくことが想定されます。その都市部において開設される本施設では、産業ニーズ型のドローン開発・実証さらには実際の事業・業務運用への適用に向けた検証、さらには高度技能人材の育成が期待されています。JUIDAとして、このような民間主導の施設にも積極的に関与することで、ドローン業界ひいては国内産業の活性化に貢献してまいります。

ブルーイノベーション

 ドローンの社会実装を実現するためには、実現場を模した検証場所と、高度技能を有した人材育成が必要と考えています。本施設は、都市部かつ実稼働施設内にあり、まさに社会実装に向けた運用検証や事業化検証が一気通貫で行える環境が整っています。当社は、ドローン・ロボットのシステムプラットフォーマーとして本施設を最大限に活用し、建物とドローン・ロボット連携、ドローンパイロット育成、多業種間での連携による新たなソリューション開発を促進し、産業発展に貢献してまいります。