2024年6月3日、ネオマルスは、白ねぎの害虫防除に特化したドローン農薬散布サービスを大分県で社会実装し、全国対応を開始することを発表した。

 空中散布による効果への不安や、散布費用の折り合いがつきにくいことから、露地野菜へのドローンによる農薬散布は定着していない。ドローン事業者にとっても、水耕作物への散布だけでは年間を通して安定的な収入になり難く、露地野菜への参入の意向はあってもなかなか受注には至らないという。

 この課題に対して、ドローンビジネスのマッチングサイト「ドローンプラットフォームXROSS」が、中立の対場でコーディネートすることで、露地野菜(白ねぎ)へのドローン農薬散布を社会実装した。

 2023年5~11月に、白ねぎの定植から収穫までの全ての害虫防除をドローンで実施。生産者・行政・公設研究機関の協力のもと数か所の圃場で数ヘクタールの検証を行い、効果を実証している。

 これまでに延べ70ヘクタールの白ねぎ圃場に散布し、白ねぎに適した機体サイズやノズル選択、散布方法等のノウハウをマニュアル化。散布品質を標準化した。

 今後、全国からのドローン農薬散布の依頼を一元的に受け付ける体制を整え、生産者と同じ地域のドローン事業者に散布依頼できるよう全国にネットワークを構築していく。全国に広がり始めているドローンプラットフォームXROSSのネットワークを活用し、ドローン事業者にとっても有益な事業となるように進めるとしている。

 他の露地野菜にも知見を広げ、ドローンによる農薬散布が各地域の特産作物に幅広く活用され、定着していくことを目指す。

▼「白ねぎ」ドローン農薬散布
https://droneplatform.jp/rojiyasai/