2024年1月24日、DRONE FUNDは、機械学習や最適化、制御、3次元データ解析等、多くの分野において数理的なアルゴリズムの社会実装を目指すスタートアップのProxima Technology(プロキシマ テクノロジー)に、3号ファンド(DRONE FUND 3号投資事業有限責任組合)から出資を実行したことを発表した。

 Proxima Technologyが開発する制御AIのSmart MPCは、モデル予測制御(MPC)という制御したい対象の未来の状態(予測)に基づいて制御を行う制御手法と、機械学習を組み合わせた技術。従来は巨額の資本が集まる領域でしか利用されていなかったモデル予測制御にAIを用いることでより身近にし、多くの業界に普及をさせることが可能となる。

 Smart MPCは、むだ時間に強い(遅延があっても大丈夫)、学習が早く安定している、計算量が小さいという3つの特徴を持つ。

 同技術はドローンやモビリティとも相性が良く、自律性、センシング、回避機能などの向上に寄与し、さまざまな領域での多岐にわたるニーズに応えるソリューションの実現に貢献すると期待される。

 DRONE FUNDは、Proxima Technologyへの出資により、ドローンやモビリティの制御の高度化による用途の拡大を目指すとしている。

各者コメント

Proxima Technology 代表取締役 深津卓弥氏

 この度DRONE FUNDよりご出資いただけたこと、誠に光栄でございます。

 弊社はSmart MPCのような制御アルゴリズムの開発を中心に、他にも3次元の点群データの解析なども行っており、モビリティや特にドローンとの技術的な相性は非常に良いものであると考えておりますので、今回のDRONE FUNDからのご出資は多くのシナジーを生み出すことができるのではないかと大変期待しております。

 多くのモビリティにおいて弊社技術が活躍できるチャンスを与えていただきましたことをここに感謝申し上げます。

DRONE FUND 共同代表 大前創希氏

 DRONE FUNDでは「ドローン・エアモビリティ前提社会」の実現に向けて、陸海空の自律型ロボットの社会実装を推進しています。Proxima Technologyの目指すAIによるモデル予測制御の民主化は、「ドローン・エアモビリティ前提社会」の実現に大きく貢献するポテンシャルを持っていると考え、投資を決定しました。特に従来の制御では成し得なかった動作の実現に期待しております。今回の投資により当社の持つ技術をドローン・エアモビリティ領域へ展開することをサポートします。私たちは「ドローン・エアモビリティ前提社会」の実現に向けて、Proxima Technologyの支援を進めていきます。