2024年1月22日、メトロウェザーは、阪急阪神不動産の協力のもと、ドローンや空飛ぶクルマが安全に運航・離着陸するために欠かせない突風や乱気流の情報をリアルタイムに可視化する3次元風観測装置(ドップラー・ライダー)を、大阪梅田ツインタワーズ・サウス屋上に設置したことを発表した。設置期間は2025年10月31日までとなる。

 メトロウェザーは、ドップラー・ライダーのネットワークを大阪ベイエリアや都市部、大阪・関西万博会場上空で進めており、今回はアジア太平洋トレードセンター(以下、ATC)に続き2台目の設置となる。

 これにより、大阪駅を中心とした大阪都市部上空の風況をリアルタイムに観測・可視化することが可能となった。ATCビル屋上に設置している1台目と重なるエリアでのデータフュージョンによって、より正確に風況を観測できる。

 また、取得したデータは、京都大学 防災研究所 気象・水象災害研究部門 竹見哲也教授が取り組む「熱に対する操作手法の開発」の研究にも活用される。

 同社は今後も、大阪市街地・大阪周辺へと観測エリアを拡大していく方針だ。

京都大学 防災研究所 気象・水象災害研究部門 竹見哲也教授のコメント

 市街地の風は、面的にも時間的にも複雑に変化します。そういった風の詳細な情報は、都市環境の把握や強風災害の防止という点で大切です。ドップラー・ライダーによって複雑に変化する風をリアルタイムで観測することができれば、市街地の環境情報として幅広く活用することが期待できます。