ACSLは、2023年12月18日に日本郵便が実施した、兵庫県豊岡市「ドローンによる荷物などの配送試行」に国産ドローン「ACSL-PF2」を提供したことを発表した。

ドローンが荷物を配送する様子

 ACSLは、2021年6月に日本郵便および日本郵政キャピタルと業務提携契約を締結し、ドローンなどの自動配送による「配送高度化」を推進している。その一環として、日本郵便が実施した「ドローンによる荷物などの配送試行」に国産ドローンを提供した。

 同試行は、郵便局から配送先地区の受取人宅の近隣施設へ、補助者なし目視外飛行(レベル3.5)により実施した。運航区間は出石郵便局(兵庫県豊岡市)の配達区内、片道8km(約16分)の経路。

 郵便局敷地内でドローンに配送物を搭載した後、同敷地内の遠隔監視・操作拠点から離陸を指示。ドローンはあらかじめ設定した経路を自動飛行し、配達を行う。

遠隔監視・操作を行うパイロット

 これまでのレベル3飛行(無人地帯における補助者なし目視外飛行)では、飛行経路上に立入管理措置などを講じる必要があり、ドローンが道路や線路を横断飛行する際は、補助員の配置や一時停止義務などが課されていた。レベル3.5飛行は、機上カメラによる歩行者等の確認や操縦者国家資格の保有、保険への加入を条件に立入管理措置が不要となる。

使用機体

機体名ACSL-PF2 Delivery
外寸長さ:1,173mm、幅:1,067mm、高さ:654mm
航続可能距離10km
最高速度10m/s(36km/h)
最大離陸重量1.7kg(80サイズ程度)
運航方式自動航行
その他地上局PC画面で常時遠隔監視
緊急時等には遠隔から操作介入可能
非常用パラシュートを搭載