ダイヤサービスは、国土交通省の「無人航空機等を活用したラストワンマイル配送実証事業」の採択を受け、2023年12月20日に「ドローンおよび地上配送ロボット連携による都市部高層マンションへの無人配送の社会実装に向けた実証実験」を千葉市、SBS即配サポートと共同で実施する。

 物流の2024年問題や宅配の多頻度小ロット化、人口減少などによるドライバー不足といった課題に対して、ドローン物流の社会実装や自動配送ロボットによる配送に期待が寄せられている。千葉市は2016年に国家戦略特区の指定を受けて以来、立地特性を生かした「ドローン宅配構想」実現に向けて、都市部において実証実験を行ってきた。

 今回の実証実験では、自律飛行ドローンで荷物をマンション付近のドローンポートまで空輸し、自動で地上配送ロボットに受け渡した後、自律走行でマンションの個宅玄関前まで配送する。

実証実験 概要

 今後の社会実装を見据え、ドローンおよび地上配送ロボットの特性を生かして、緊急性が高く、宅配ドライバーとの対面を避けたい等の理由がある医療品の配送に取り組む。

 実証実験は、日本調剤監修のもと、遠隔診療、オンライン服薬指導を受けたマンション住民へドローンおよび地上配送ロボットで医薬品(模擬)を配送するシナリオで実施する。

 ドローンは緑地公園から幕張ベイパークまで約500mを飛行する予定で、ドローン着陸地点にドローンポートを設置し、ポートを介して地上配送ロボットに荷物を受け渡す。その後、マンション内敷地を通過してマンション内へと進む。

ドローンの飛行ルート
地上配送ロボットの走行ルート

 今後、マンションセキュリティシステムとの連携や、地上配送ロボット自らが荷物を判別しルートを自動選択する等の実証実験を行い、ドローン宅配の早期社会実装を目指すとしている。

実証概要

実施日時
2023年12月20日(予備日 2023年12月22日)

実施場所
幕張ベイパーククロスタワー&レジデンス(マンション内外)および若葉3丁目公園

全体の流れ
ドローンからドローンポートに荷物を送り、さらに地上配送ロボットへと連携して荷物を配送する。

区分会社名・団体名主な役割
実施主体ダイヤサービス全体統括、運航管理、各種調整
共同事業者SBS即配サポート運航補助
効果検証
ビジネスモデルの検証
千葉市自治体としての各種調整
協力事業者日本調剤オンライン服薬指導サービス提供
ビジネスモデルの検証
三井不動産レジデンシャルサービス居住者との連絡調整
ブルーイノベーション機材貸出、技術支援

使用機材

ドローン:ACSL「PF2」

ドローンポート:ブルーイノベーション開発のドローンポート
ドローンポート運用:ブルーイノベーションのVIS(ドローンポート情報管理システム)

地上配送ロボット:メモリトレース機能を使用し、事前に記憶させたルートを自律走行して荷物を配送する。