2023年12月6日、静岡県川根本町とNEXT DELIVERYは、2023年12月3日と4日の2日間、災害時の孤立集落へのドローン配送を想定し、実証実験を実施したことを発表した。
NEXT DELIVERYが、川根本町孤立集落物資輸送実証業務委託に係る公募型プロポーザルとして採択され、実施したものとなる。
静岡県の中央部に位置する川根本町は南北に細長い形で、約90％を森林が占めている。町の中心地から離れた集落では高齢化に伴う買い物難民の課題があるほか、有事の際に孤立してしまう可能性のある集落も多く、災害などで道路が遮断され交通手段がない場合の物資輸送も課題となっている。
これらの課題に対して、ラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を組み込んだ新スマート物流システムを活用し、物流の最適化を目指す。買い物代行や災害時支援、医薬品配送等を行う仕組みを作るため、住民の理解度向上、定期飛行に向けた課題の洗い出しを目的として実証実験を実施した。
実証実験では、12月3日、4日の2日間にわたってドローン配送を行った。使用機体は、エアロネクストがACSLと共同開発した物流専用ドローン「AirTruck」。可搬重量（ペイロード）は最大5kg、最大飛行距離は20km。
12月3日は、有事を想定したドローン配送の実証実験を実施。孤立した坂京地区への物資輸送を想定し、役場総合支所から坂京地区へ非常食を配送した（距離3.5km、約7.5分）。
12月4日は、子どもたちにドローン配送を体感してもらうため、本川根小学校と本川根中学校間でドローン配送を実施。小学校と中学校間を往復し、それぞれに食品や菓子を届けた。本川根小学校から本川根中学校には肉まんとあんまん（距離約1km、約3分）、本川根中学校から本川根小学校には菓子を配送した（距離約1km、約3分）。
