NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)とNTT都市開発は、自動走行ロボットを活用した情報発信・巡回パトロールの実証実験を、ひろしまゲートパーク(広島県広島市)およびその周辺公道において、2023年11月9日より開始する。

 近年、少子高齢化による働き手不足や高齢者の移動手段の確保といった社会課題の解決に向け、ロボットや自動運転車両活用の検討が進められている。2023年4月には改正道路交通法の遠隔操作型小型車に係る規定が施行され、ロボットや自動運転車両の活用が進むことが想定されている。

 NTT Comは、スマートモビリティ事業の一環として、警備ロボットやデリバリーロボットを活用した実証、パーソナルモビリティを活用した地域の移動手段確保の実証などに取り組んできた。NTT都市開発は、オフィスビルや商業施設、住宅等の不動産開発に取り組んでおり、広島エリアにおいては、ひろしまゲートパークの整備ならびに管理・運営を行う共同企業体の代表を務めている。

 両社は、2023年4月にオープンしたひろしまゲートパークにおいて、賑わいの空間創出および園内管理業務の先進的な取り組みとして、パナソニック ホールディングスの自動搬送ロボット「ハコボ」を活用した情報発信および園内巡回パトロールの実証実験を実施する。

実証について

実施内容

(1)施設情報など各種情報の発信
「ハコボ」の側面にサイネージを搭載し、ロボット走行時に園内に設けた停止ポイントで自動的に停車させ、商業施設の情報や公園内のルールなどの情報発信を行う。これにより来園者が園内各所で「移動式デジタルサイネージ」として情報の確認が可能となる。「ロボット×サイネージ」という新たな情報発信形態が、来園者への情報発信手段として有効かどうか検証する。

(2)巡回パトロール
 平日の日中帯に、ひろしまゲートパークおよび周辺道路でハコボを自動走行させ、巡回パトロールを行う。ロボット走行時には、公園内のルールに関する注意喚起をロボットから発話させ、公園利用ルールの認知度向上や禁止行為の抑止による公園の適切な利用推進への効果を検証する。また、通常、人が行っているパトロールをロボットで実施した場合の課題の洗い出しを行い、将来的なロボットの本格導入に向けた可能性を検討する。

実施期間 :2023年11月9日~2023年12月1日
実施場所 :ひろしまゲートパークおよびその周辺公道

ひろしまゲートパークの走行ルート(ルートは日により変わる)(左)、走行ロボット「ハコボ」(右)

各社の役割

NTT Com実証実施主体
サービス管理システムの提供
NTT都市開発実証で行う内容の検討および必要な行政協議等の実施
実証時の現地対応