2023年11月10日、大阪産業局は、IoT・ロボットビジネス実証実験支援プログラムとして、Red Dot Drone Japanによる「ドローンポートを利用したドローン遠隔操縦の実証実験」を行うことを発表した。2023年11月13日から2024年3月31日まで、大阪・咲洲の大型複合商業施設アジア太平洋トレードセンター(ATC)において実施する。
2022年12月から、有人地帯の上空を補助者なしで目視外自動飛行を行うレベル4飛行が解禁され、物流以外にも農業や製造分野などで、レベル3(無人地帯における補助者なし目視外飛行)も含めた、補助者を配置しない目視外環境でのドローン利活用に関する議論が活発に行われている。一方、利用が想定されている山間部などは遠隔地にある。現地までドローンを輸送し、充電のたびに手作業でバッテリーを交換する必要があり、コストなど手間がかかるという課題がある。
この課題に対し、ドローンポートの活用による新しいドローンインフラの検証を目的とした実証実験を行う。ドローンの離着陸設備であるドローンポートは、無人でドローンの離着陸や充電を行うことができ、空飛ぶクルマのポートと並び、ドローン産業が成長するうえで重要な設備とされている。
実証実験では、すでに海外での実績を持つSORABOTのドローンポートをATCの屋上に設置し、実際にドローンを飛行させて、安全に離着陸を行えるかどうかを確認するとともに、気象条件、時間帯、機体の重量などの安全運行条件を検証する。
今後、Red Dot Drone Japanでは、ATC上空エリアを利用して必要な知見を蓄積し、同社が保有する遠隔制御技術とともにドローンポートの全国展開を目指すとしている。