2023年10月6日、リアルグローブは、ALSOKが東京都より受託した「ドローンを活用したキョン捕獲支援業務」に、遠隔情報共有システム「Hec-Eye(ヘックアイ)」が導入されたことを発表した。

 Hec-Eyeは、リアルグローブがEDAC(救急医療・災害対応無人機等自動支援システム活用推進協議会)監修のもと開発した、ドローン等からの取得情報を地図上に集約し共有するプラットフォーム。救急医療・災害対応分野での活動支援や業務効率化を目的として開発され、現在は鳥獣害対策や観光分野等も含めたより広い分野で活用されている。

 ALSOKは東京都の「令和5年度ドローンを活用したキョン捕獲支援業務委託」希望制指名競争入札を落札し、9月よりサービス提供を開始した。

(ALSOKリリースより)

 キョンは「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」(2005年6月施行)により、従来の生態系を大きく変化させるおそれがあるとして「特定外来生物」に指定された。

 伊豆大島では、農作物への被害をはじめ、伊豆大島に生育する希少植物の多くがキョンにより食害を受けている。さらに、車に衝突する事例も発生しており、問題は深刻化している。

 伊豆大島には約1万7,190頭のキョンが生息すると推定されている(2022年末時点)。これまでのさまざまな取り組みによって、推定生息頭数は横ばいから減少傾向に転じているが、根絶を達成するために捕獲を強化している。

キョン(イメージ画像)

【キョンの形態】
原産地:中国東南部、台湾
特徴:肩高が50~60cm程度の小型のシカで、目の下に大きな臭線があり、オスには牙がある。
※環境省「特定外来生物の解説」より

【サービス概要】
 ドローン空撮によりキョンの位置を捕捉し、リアルタイムで東京都から委託された銃器捕獲作業者に映像、位置情報を提供し捕獲支援業務を行う。同サービスを活用することにより、限られた銃器捕獲作業者でより多くのキョンの駆除が期待でき、効率の向上が見込まれる。(ALSOKリリースより)

 Hec-Eyeはリアルタイムに映像・位置情報を提供することで、サービスに協力する。

実施期間:2023年9月から2024年3月まで
実施場所:東京都大島町