2023年7月19日、パーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)は、国土交通省の「無人航空機等を活用したラストワンマイル配送実証に関する調査業務」を受託したことを発表した。

 過疎地域では少子高齢化や人口減少に伴う物流需要の減少が見込まれており、物流網の維持が課題となっている。都市部においてはEC(電子商取引)利用などの拡大に加え、2024年問題(※1)による物流業界の労働力不足が懸念されている。

 同事業では、ドローンを活用したラストワンマイル配送実証に必要な「レベル4飛行」「ドローンポートとの連携」「自動配送ロボットとの連携」「新たなモビリティとの連携」等に関する実証実験を全国10地域で実施する。これにより、現状把握と顕在的・潜在的な課題の洗い出しを行い、その整理・分析と活用方法の検討によりドローン物流の社会実装を目指すとしている。

 パーソルP&Tは、実証実験のサポートおよび実証結果の分析等業務を担当する。

※1 ドライバーの年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されることにより起きる問題の総称。

無人航空機等を活用したラストワンマイル配送実証事業について(国土交通省より)

事業概要

 全国10地域で実施するラストワンマイル配送実証事業の実施計画の策定をとりまとめ、ドローンを活用したラストワンマイル配送の実現に向けた成果・知見を集める。

 各実証事業の実施主体が整理した費用対効果、実用化に向けた課題、CO2削減効果等の実証結果から、顕在的・潜在的な現状の課題を把握、整理・分析し、ラストワンマイル配送を過疎地域等の物流網の維持に有効な打ち手とするための活用方法と、ドローン物流の事業継続性の確保について検討を行う。

 また今回の実証成果から、ドローン物流の社会実装に向けた具体的なプロセスや社会受容性の醸成、サービス提供体制構築等のアクションプランを、サービス提供者・ドローン利用者・自治体等それぞれの観点で評価・検証を行った上で策定する。

 同事業の成果や知見を横展開し、ドローン物流の社会実装を推進。併せて、過年度事業で作成された「ドローンを活用した荷物等配送に関するガイドライン」の事例集へ追加する。