2023年7月21日、SkyDriveは、CTグループの子会社で無人航空機事業等を行うCT UAV JSC(以下、CT UAV)と、空飛ぶクルマ導入に関する覚書を2023年7月13日に締結したことを発表した。この覚書により両社は、SkyDriveが設計開発中の空飛ぶクルマの商用機「SKYDRIVE」の最大100機のプレオーダーに合意した。

覚書締結時の様子(2023年7月13日、ベトナム)

 CTグループは、都市開発やインフラストラクチャ―、建設、物流、ハイテク企業等の9つの事業、60のグループ会社を持つベトナムのコングロマリット(さまざまな業種、事業を有する複合企業)。子会社であるCT UAVは、セキュリティー、地理空間情報等に活用される無人航空機(ドローン)の生産、製造、サービスを展開している。

 SkyDriveは現在、軽量、電動で3人乗りの空飛ぶクルマ「SKYDRIVE」の開発に取り組んでいる。2021年10月に国土交通省が型式証明申請を受理し、型式証明の取得を目指して開発を進めている。

 ベトナムでは日常的に深刻な交通渋滞が発生して社会問題となっていることから、SkyDriveは2021年11月に、ベトナムのディベロッパー・パシフィック・グループと最大100機のプレオーダーに合意。同グループとの取り組みがきっかけとなり、無人航空機技術の開発を行うCT UAVもベトナムにおける空飛ぶクルマの活用を推進するため、今回のプレオーダーに合意した。

 今後両社はベトナムにおいて、運航オペレーター、バーティポート(離着陸場)や給電インフラなど、実現にあたり必要なステークホルダーと協力し、空飛ぶクルマの活用による社会課題解決を目指すとしている。

各社コメント

SkyDrive 代表取締役CEO 福澤知浩氏

 2022年11月にパシフィック・グループに引き続き、ベトナムの総合都市開発事業・UAV事業などをされているCTグループから最大100機のプレオーダーを合意いたしました。ベトナムの交通渋滞などの社会問題解決に資する新しい交通インフラとして「空飛ぶクルマ」を提供する上で、ベトナム国内3大UAV会社でありかつ、ホーチミンを中心に都市開発で大きなシェアを持つCTグループさんと進められるのは大変ありがたく、「空飛ぶクルマ」の活用により、ベトナムの更なる社会発展にも貢献できると嬉しく思います。

CTグループ 創業者兼会長 Tran Kim Chung氏

 我々は「空飛ぶクルマ」の導入検討にあたり、インフラ整備やドローン、AIなどの最先端技術の開発において、これまで蓄積してきた専門知識や技術を活用することが重要であると認識しています。世界市場におけるベトナムの総合的な発展に貢献していきたいと思います。