2023年6月15日、セイコーエプソンは、高性能な6軸センサーを搭載した慣性計測ユニット(IMU)(※1)の新ラインアップとして、ハイスペックモデル「M-G370PDG」(以下M-G370G)を開発、2023年7月より量産出荷を開始すると発表した。

※1 3軸の角速度センサーと3軸の加速度センサーからなる慣性運動量を検出する装置。

「M-G370PDG」コネクター面(左)、マーキング面(右)

 1インチサイズプラットフォームのM-G370Gは、スタンダードモデル「M-G366」、ベーシックモデル「M-G330」で実現した加速度センサーの検出範囲±8G/16Gを切り替えて使用できる機能と、ジャイロセンサーのすべての検出範囲においてノンリニアリティ(※2)特性0.05%を実現する機能を搭載。これにより、ゆっくりした動作から早い動作まで、さまざまな動作を高精度に計測することが可能となる。

 製品サイズは24×24×10mm³、消費電流は16mA。従来製品(M-G330/366/370F/370S)との互換性を維持し、開発コスト・評価期間を大幅に削減する。

 利用用途はカメラやアンテナなどの制振制御、無人機(産業ドローン・地上車・海底探査)、産業機器などの振動・角度・軌道計測、ナビゲーションシステム(GNSS、INS(慣性航法装置)、高精度ロケータ)など。

 小型・軽量・低消費電力といった特長を持つ1インチサイズプラットフォーム製品のラインアップの拡充により、用途に合わせてさまざまな機能・性能から適した製品を選択できるようになった。

※2 ジャイロセンサーあるいは加速度センサーの入出力特性において、線形近似したときの近似直線と出力値のずれ幅(誤差)の最大値をフルスケールとの比で表したもの。

<「M-G370PDG」概仕様、1インチサイズハイスペックプラットフォーム製品>

 (断りなき場合、仕様値はTypical値)