2023年6月13日、テラドローンは、AIを活用したドローン用鉄塔点検ソフトウェアの現場導入を、九州電力送配電において開始したことを発表した。

 同ソフトウェアは、鉄塔形状に合わせて自動で飛行経路を生成、その後鉄塔碍子(がいし)をAIで検知し、自動での点検を可能とする。従来の点検業務と比較して、業務効率化と安全性の向上が見込まれる。

 従来のドローン点検業務では、ドローンを手動で飛行させてカメラを調整し、鉄塔の碍子を撮影、点検していた。そのため、手動飛行の過程で接触等による安全上のリスクがあるほか、安全の確保やカメラ確認のため余裕を持った人員が必要だった。

 今回、現場導入を開始したソフトウェアは、鉄塔に合わせた飛行経路を自動で生成し、ドローンが自動飛行する。加えて、点検箇所の碍子をAIによって検知してカメラを自動調整するため、操縦者が飛行操縦やカメラ調整をすることなく、安全かつ効率的に点検を実施できる。

 今後、ドローンによる鉄塔点検を最適化することで、ドローンによる鉄塔点検のさらなる効率化を目指す。また、今回のドローン点検用ソフトウェアを起点に、電力業界をはじめインフラ・エネルギー業界の各領域・各設備に向けてソフトウェアを拡張していくとしている。