2023年6月6日、テラドローンは、アンゴラの国営石油会社であるSonangolの子会社MS Telcomと、アンゴラへのドローンサービスの提供および新産業の創出に関する覚書(Memorandum of Understanding、以下 MOU)を同日締結したことを発表した。

 このMOUを通じて両社はアンゴラ市場での協業を推進し、新たな産業の創出を目指すとしている。

 アンゴラは2007年にOPEC(石油輸出国機構)に加盟した、サブサハラアフリカ(サハラ砂漠以南の地域)で2番目に大きい産油国である。現在は経済の多様化への取り組みにより、農業部門やダイヤモンドなどの産業が成長しており、政府はさらなるセクターの発展を促進している。将来的には石油への依存度を減らし、持続可能な成長を実現する狙いがある。また、インフレ率の上昇や失業率の問題について、積極的な対策が求められている。

 アンゴラの産業顧客に通信サービスを提供するMS Telcomは、石油・ガス、精製、鉱業、政府機関といった多様なセクターに対し、生産性とコスト効率の問題を解決するための手段として、通信サービスだけでなく最先端のデジタルソリューションを提供することを目指している。このデジタルソリューションとして、ドローン技術を用いて効率的なオペレーション監視を実現し、生産性を向上させ、不必要なコストを削減するという取り組みを進めており、MS Telcomは通信サービスと統合したドローンサービスの提供を検討している。

 今回の提携により、テラドローンはMS Telcomの顧客に向けてドローンソリューションを提供し、アンゴラ国内での新産業の創出を目指す。

 また両社は、西アフリカ地域の新たな市場を開拓するための取り組みも進めている。両社は連携してアフリカ地域におけるドローンテクノロジーの普及と成長を促進し、持続可能なビジネスの展開を支援する方針だ。