2023年5月8日、アイ・アール・システムは、ガス会社、mmガードと共に、2023年3月、ドローン搭載型のガス検知用カメラ「OGI640」による都市ガス検知の実証試験を行ったことを発表した。

 従来の検知器はガスに接触することで漏れを検知していたが、赤外線カメラによるガスの可視化技術は、離れた場所から映像でガスの漏洩箇所を発見することができる。同技術はさまざまなプラントでのガス漏洩点検の効率化や安全性の向上、カーボンニュートラルの促進に活用されている。

 実証試験では、災害などの際にガス漏洩の疑いがある地域での緊急点検への活用を視野に入れ、ドローンにカメラを搭載することによる上空からの都市ガス検知の可否を評価した。

 実際と同じ配管を固定設置し、約1mm径の極小さな穴から実験的に放出した都市ガスを上空から撮影。非常に少ない漏れ量であったが、上空最大30mほどからの可視化に成功した。同社は今後、ドローンによる上空からのガス漏洩点検の実現を目指すとしている。

「OGI640」で撮影した都市ガスの様子
DJI社Matrice300 RTKに「OGI640」を搭載(左)、「OGI640」本体(右)
ガス検知用カメラ「OGI 640」概要
名称LinkedAll Products社製「OGI 640」
対応ドローンMatrice 300 RTKなど
検知可能ガス主にメタン、プロパン、ブタンなどの炭化水素系ガス
寸法幅71×奥行148×高さ73mm
重量約1,150g
画素数640×512
焦点距離25mm
検知波長3.2~3.42μm