2023年4月19日、DRONE FUNDは、ドローン向けの電動モーターを開発・提供するAlva Industries AS(以下、Alva)へ、3号ファンド(DRONE FUND3号投資事業有限責任組合)から出資を実行したことを発表した。

 2017年に設立されたAlvaは、電動モーターの設計と製造に特化したノルウェーの企業。複数の国で特許を取得したFiberPrinting技術により、性能と信頼性を向上させた電気モーターの製造が可能で、ロボット、光学、発電、海上・水中、ドローンなどの用途に利用することができる。

 現在、日本国内ではドローンのレベル4(有人地帯における補助者なし目視外飛行)が解禁され、さまざまな形で利活用の事例が広がることが期待されている。今後、ドローンの飛行の長時間化や飛行回数の増加が見込まれ、機体性能に対してより高い信頼性が求められている。

 Alvaが開発するモーターは独自の特許技術であるFiberPrintingにより、低振動・低騒音・長寿命という特徴を持ち、ドローンの安全性や経済性を向上させる可能性を持つという。

各社コメント

Alva Industries CEO Jørgen P. Selnes氏

 In the long-term, Alva aims to build a global cleantech company for electric motion and mobility. We are using the drone market as a steppingstone to reach markets where we can create even bigger impact in the future. This investment will enable us to further develop our organization, build a strong customer base and establish high quality production at greater volumes.

 Alva Industriesは長期的に電動モーターのグローバルなグリーンテック企業の構築を目指しています。私たちは、ドローン市場を足がかりにして、将来的には他の市場にも参入し、さらに大きなインパクトを与えられるような企業へと成長していきます。今回の投資により、組織をさらに発展させ、強力な顧客基盤を構築し、大量生産でも高品質な生産を確立していきます。

DRONE FUND 共同代表 大前創希氏

 私どもDRONE FUNDが目指す「ドローン・エアモビリティ前提社会」を実現していくためにはドローン自体の性能向上は必要不可欠であると考えております。その中でもモーターはコアとなる重要なパーツの一つで、現在流通しているモーターは個体ごとの性能差や寿命のばらつきなどドローンの安全性に直結する課題を抱えています。Alva Industriesはこれらの課題を抜本的に解決する独自の特許技術を用いた信頼性が高く長寿命なモーターの開発をしています。ドローンオペレーションのコスト削減にも大きく寄与すると考え、投資を決断いたしました。私たちは「ドローン・エアモビリティ前提社会」の実現に向けて、Alva Industriesの支援を進めていきます。