2023年4月13日、SkyDriveは、空飛ぶクルマの商用機「SD-05」の個人向け予約販売を開始すると発表した。第1号機は、ホンダジェットの日本1号オーナーでありパイロット免許を所有する千葉功太郎氏が申し込んだ。

 SkyDriveはこれまで企業向けに予約販売を進め、2022年11月にはベトナムのディベロッパー・パシフィックグループと、最大100機のプレオーダー(10機の確定、90機のオプション)に合意している。個人からの購入問い合わせが多いことを受け、個人向けの予約販売を決めたという。

調印式の様子。千葉功太郎氏(左)と、SkyDrive代表 福澤知浩氏(右)。

 電動、垂直離着陸といった特徴を備えたコンパクトな航空機であるSD-05は、2人乗り(乗客1名とパイロット1名)で、パイロットが操縦するが、コンピュータ制御のアシストにより飛行を安定させる。最大航続距離は約10km、最高巡航速度は100km/h。現在は型式証明の取得を目指し開発を進めており、事業開始の皮切りとして2025年の大阪・関西万博における空飛ぶクルマの飛行実現を計画している。

空飛ぶクルマの商用機「SD-05」。

 第1号機を予約したエンジェル投資家である千葉功太郎氏は、ドローン・エアモビリティ前提社会を目指す分野特化型ベンチャーキャピタルDRONE FUNDや千葉道場ファンドの代表、米国NASDAQ上場企業PONO CAPITALの取締役を務め、2018年11月にはDRONE FUNDとしてSkyDriveの株主第1号となっている。また、ホンダジェットの国内顧客第1号であり、自らも航空パイロットライセンス(自家用操縦士)を有している。

JAXAでの風洞試験を視察する様子。

各者コメント

千葉 功太郎 氏

 このたび、SD-05の国内初号機のプレオーダーを果たした千葉功太郎です。2018年、SkyDriveの未来のビジョンに心奪われ、その革新的な機体に夢を見ました。初期の粗削りの機体から、空飛ぶクルマの夢が現実になる確信を持ち、熱意を込めて当時、シード投資を決めました。

 「未来の空飛ぶクルマの一号機を手に入れたい」という情熱が私を駆り立て、航空パイロットライセンスまで取得しました。SkyDriveは、有人試験飛行の実施や型式認証申請を通じて、日本の空の未来を切り拓いてきました。

 この素晴らしいチームが私の夢を現実にする加速力を持ち続けると確信しています。SD-05と共に、空の冒険が待ち受ける未来を心待ちにしています。

SkyDrive 代表取締役CEO 福澤 知浩氏

 「空飛ぶクルマ」の商用機「SD-05」の発表後、企業の方に留まらず、個人の方からも、お問い合わせを多数頂いていました。「日常の移動に空を活用する」未来の実現を目指している我々にとって、個人の方が気軽に機体を保有したり、レンタルしたり、サービスとして乗車してもらうことを目指す中で、今回、機体の個人向け販売を開始させて頂きます。

 創業間もない時に、「DRONE FUND」として当社の株主第1号となっていただいた千葉様からも、以前よりお問合せを頂いていて、この度、個人向けの販売開始に伴い、第1号機をご購入いただき、ありがたい限りです。

 最終的には、自動運転の機体にて、誰もが「日常の移動に空を活用する」社会の実現に向けて、推進して参ります。

【SkyDrive】The First Individual Customer is Mr. Kotaro Chiba