2023年3月27日、経済産業省はロボットデリバリー協会と合同で、同省の敷地内において自動配送ロボットに関するメディア向けイベントを開催した。

 同省は物流分野における人手不足等の課題解決を目指し、自動配送ロボットの社会実装に向けた技術開発支援等の取り組みを行っており、2023年4月からロボットの公道走行が可能になることに合わせ、同イベントを開催。イベントでは自動配送ロボットの関連事業者8社のロボット8台が実際の走行・活用シーンを披露した。

 イベントでは、澤井大臣官房審議官(商務・サービス担当)と、ロボットデリバリー協会の佐藤代表理事の挨拶の後、走行等のデモンストレーションを実施。直進や旋回といった基本的動作や、人がロボットの前に飛び出してロボットが急停止する様子、ロッカーを開錠して商品を取り出す様子など、実際の走行・活用シーンに近い形でデモンストレーションを行った。

ロボットが急停止する様子
ロッカーから商品を取り出す様子

 経済産業省は2019年に官民協議会を立ち上げ、自動配送ロボットの公道走行実現に向け、産業界や関係省庁等と議論を重ねてきた。2023年4月1日には「道路交通法の一部を改正する法律」の施行により、一定の大きさや構造の要件を満たすロボットは届出制により公道を走行できるようになり、自動配送ロボットの社会実装が本格化する。

 同省は、歩道という公共空間で走行するに当たり、他の通行者へ自動配送ロボットを知ってもらうことが重要だとしており、今後もロボットデリバリー協会と連携しながら、自動配送ロボットの認知度やサービスの魅力など、社会受容性の向上に取り組むとしている。

自動配送ロボットに関する紹介動画(YouTube:NEDO Channel)