2023年3月1日、FLIGHTSは、ドローン搭載型LiDARによる測量向けサービス「FLIGHTS PLAN(フライトプラン)」の正式提供を開始したことを発表した。誰でも簡単にドローンの飛行計画を作成でき、ドローン搭載型LiDARによる測量業務の大幅な負担軽減と最適なルートでの飛行を実現する。

 ドローン搭載型LiDARによる測量は、地表面に対して常に一定の距離を保って飛行しデータを取得することで、高い精度を実現する。そのために地形の凹凸に沿った立体的な「地形追従飛行計画」の作成が必要となるが、通常1〜2時間ほどの作業時間がかかり、ツールの使い分けなどの手間も要していた。

 FLIGHTS PLANは、ドローン搭載型LiDARを用いて測量する際に、正確で効率的な飛行ルートを策定する飛行計画の作成支援を行うサービス。地図上で測量したい箇所を囲み情報を入力するだけで最適な飛行ルートを提案するだけでなく、作業を10分前後で完結することができる。

 ドローン測量はこれまで写真が主流であったが、近年はドローン搭載型LiDARを用いた測量が増えている。LiDARとは、対象物にレーザーを照射し、その散乱や反射光をセンサーで受信することによって、対象物までの距離を計測し対象物の性質を特定する光センサー技術のことである。LiDARにより、草木が生い茂った場所など上空からではわからない地形でも正確な測量が可能になるとともに、データ取得から解析まで全体を通じた生産性の向上が見込まれる。

 ドローン搭載型LiDARの活用によって効率的で広範囲の測量が可能になったものの、導入後も手間のかかる作業が一部残っており、その中でも負担が大きい作業が飛行計画であった。

 2022年2月のβ版リリースから、今回新たに、ユーザビリティの改善、Waypoint飛行による地形追従プランの作成機能の追加、2022年8月にリリースしたドローン搭載型LiDAR「FLIGHTS SCAN」への対応を行った。

 Waypoint飛行による地形追従プランは、FLIGHTS PLAN上で飛行ルートを作成する際に、地図上で飛行したい場所をピンポイントで指定するだけで、自動でその場所を経由したルートを作成する機能である。FLIGHTS PLANは地図上で飛行範囲を設定するだけで最も効率的な飛行ルートを作成するが、これまでは一方向しかルートを設定できなかった。この機能の拡充によって、より柔軟な飛行ルートの設定が可能となり、精度の高い測量を実現する。

 今後は、以下の機能やサービスの開発を計画している。

飛行前後の八の字飛行等(キャリブレーション飛行)の機能追加
アノテーション機能(対空標識の設置場所記載等)の追加
i-Construction/公共測量の成果物作成を支援するサービス
対応機材およびセンサーの追加、ドローン写真測量への対応

対応機材

ドローンDJI Matrice 300 RTK
センサーFLIGHTS社製
・FLIGHTS SCAN XT32
・FLIGHTS SCAN XT32M2X
GreenValley International社製
・LiAir V70N(重複スキャン/非重複スキャン トリプルリターン)
・LiAir V40N
・LiAir 50N