2022年8月23日、FLIGHTSは、国土地理院「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」記載の各種基準を満たす高性能なIMUと360度全方位型センサーを備え、従来製品に比べて低価格となるドローン搭載型LiDAR「FLIGHTS SCAN(フライトスキャン)」を発売した。ドローン本体と解析ソフトも含めた一式価格で1000万円を切る価格で提供するとしている。

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 測量業務に用いるLiDARでは、現況地形に対して正確度と精度の高いデータの取得が求められるため、センサーが重要視されてきた。しかし、移動しながらデータを取得するドローン搭載型LiDARの性能を左右するものはセンサーだけでなく、レーザーを照射するセンサーの移動速度や姿勢、位置変化などを計測する慣性計測装置(IMU)も、精度の高いデータを取得するための重要な要素となる。同製品は、特にこのIMUがシステム全体の精度に与える影響に着目し、開発したという。

 従来の⾼性能なセンサーやIMUを持つドローン搭載型LiDARは、システム全体で数千万円という価格となるが、同社は慣性システム開発を行う⽶Inertial Labs社と共同開発することで、高性能なLiDARを低価格で提供することを可能とした。Inertial Labs社は航空宇宙や⾃動運転、防衛など幅広い分野に向けて、IMUなどの慣性システムの開発・製造、アプリケーションサービスの提供を⾏っている。

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 FLIGHTS SCANは、国土地理院「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」記載の各種基準を満たす高性能IMUを搭載し、GPS非対応環境でも高い精度を実現。IMUの蓄積誤差が緩やかなため、従来品と比較して長時間の飛行が可能となっている。

 センサーは「Hesai XT32」または「Hesai XT32 M2X」より選択が可能。いずれのセンサーも国土地理院「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」記載のレーザー走査角標準値である±45度をクリアした360度全方位型で、急傾斜地でも高精度に計測を行う。照射点数は64万点/秒、一度で広範囲の計測が可能。推奨高度30〜80mにて概ね±3〜5cmの高精度点群データを生成する(XT32の場合)。マルチリターン機能搭載でより正確な地表面のデータを取得。2400万画素のカメラを搭載しており、一度のフライトで点群着色まで可能。

<商品概要>
商品名:FLIGHTS SCAN XT32/XT32M2X
発売日:2022年8月23日(火)
販売価格:メーカー問い合わせ
商品サイト:https://lidar.flightsinc.jp/lp/flights-scan/