2022年12月5日、東洋テックは、ドローン・無人航空機の飛行記録アプリ「Flight Report Cloud(フライトレポートクラウド)」のサービス提供を開始したことを発表した。改正航空法で義務化される「飛行日誌」を、スマートフォンで簡単に作成することができる。販売価格は月額1,320円(税込)から。同サービスはFLIGHTSと共同で運営する。

 2022年12月5日、改正航空法の施行により「飛行日誌の作成」が義務化された。無人航空機を特定飛行させる者は、飛行・整備・改造などの情報を遅滞なく飛行日誌に記載しなければならない。特定飛行を行う際は、必ず機体ごとに飛行日誌を携行して記入する必要があり、特定飛行を行わない場合でも作成が推奨される。また、飛行ごと(電源オンからオフまで)の飛行時間を分単位で記載し、飛行20時間ごとに点検整備を行いその記録を作成・管理する必要があるなど、記載内容は多く、ドローン運用者の負担となることが懸念される。

 同サービスではスマートフォン(iPhone、iPad、アンドロイド)のアプリからデータを入力することで、飛行日誌の作成に必要なデータをその場で簡単に作成することができる。その後PCから飛行日誌の閲覧、出力(Excel形式、国土交通省の様式に準拠)も可能。

 2022年6月に義務化された「無人航空機体登録制度」にも対応しており、機体や操縦者の飛行時間を自動で計算し、管理ができる。また、ドローン飛行の法令遵守に必要な事項をワンストップでクラウド管理し、リアルタイムで入力を反映する。

 アプリを開発するにあたり同社は、主力事業のひとつであるGIS(地理情報システム)のノウハウをドローンアプリケーション開発スキルに落とし込み、飛行エリアの記入により辺の長さや住所などのデータを自動算出・集計する機能を実現し、アプリに応用した。

主な機能

1. 飛行日誌の管理
 航空法で携帯および記載が義務付けられている飛行日誌の管理が可能。PCやスマートフォンよりアクセスできる。

2. 飛行時間の管理
 機体と操縦者の飛行時間を管理。機体の飛行時間がわかるため、定められた飛行時間を超過すると点検時期アラートで通知する。

3. 飛行場所の管理
 飛行した場所を広域図、詳細図で管理。飛行日誌作成時に飛行場所を登録する。エリアの各辺の長さなども自動的に計算して記載する。

4. 各種レポートの作成
 飛行日誌を作成し、提出用Excelに出力可能。レポートには飛行場所、飛行時間、操縦者名、使用機体、ペイロードなどさまざまな情報が記載される。

5. 各種集計機能
 飛行ログから飛行時間を集計して出力可能。操縦者や機体の飛行時間、飛行形態などが集計できる。

6. 許可承認期限の通知
 許可承認の期間終了が近づくと、メールやトップページで通知する。

7. 機体整備時期の通知
 飛行20時間ごとに整備点検し、機体ごとに整備記録を残す必要があることから、飛行20時間を超えた機体はトップページでハイライト表示する。

その他特記事項
・無人航空機登録制度(機体登録番号)に対応
・飛行前のチェック(FISS、緊急用務空域など)で法令順守

近日対応予定の機能
・機体認証制度対応
・無人航空機操縦者技能証明対応
・東洋テック製「地形追従飛行アプリ」「定点撮影アプリ」、その他自動飛行アプリに対応予定