2023年2月24日、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)、Volocopter Asia Holding PTE. LTD.(以下、Volocopter)、NTTアーバンソリューションズ、東京センチュリーは、「東京ベイeSGプロジェクト 先行プロジェクト」における次世代モビリティの事業テーマにおいて、将来的な空飛ぶクルマの有人輸送を想定した重量物の物流輸送を提案し、採択されたことを発表した。

 次世代モビリティのテーマにおいて「電動」「自動」「垂直離着陸」を特長とする空飛ぶクルマは、都心部での移動効率や利便性向上および、離島等への移動、災害等における緊急時の物資輸送などで注目されており、実用化を目指した検討が進められている。

 同事業では、中央防波堤エリアにおいて、空飛ぶクルマの有人輸送を想定し、大型無人機「VoloDrone」を活用して約200kgの物流輸送を行う。なお関係省庁から承認が下りた場合は、有人機「VoloCity」を活用した有人輸送の飛行実証も想定している。

中央防波堤エリア

事業概要

 この事業は3か年を計画しており、各事業年度で以下の内容を実証する。

【2022年度】
事業化を見据えた環境調査および各種調整
飛行ルート検証、関係省庁許可調整、上空通信品質の確認、実験局申請など

【2023年度】
2024年度の飛行に向けた飛行実証・各種データの実測
小型無人機を用いた飛行実証・各種データの実測
社会受容性向上に向けたモック展示の実施

【2024年度】
有人輸送を想定した飛行実証
有人輸送を想定し大型無人機(VoloDrone)を用いて約200kgの重量物の物流輸送を実施
有人輸送の飛行実証(承認が下りた場合に限る)
有人機(VoloCity)を用いた飛行実証

各社の役割

企業主な役割
NTT Com・実証の企画・推進・統括
・都心部における次世代モビリティ(空飛ぶクルマ)の実装に向けた課題抽出
・ルート上における通信品質の調査
Volocopter・機体飛行実証の実施
・機体認証や許認可の取得など実装に向けた機体開発の推進
・実証用簡易ポート設置
・ルート検証
NTTアーバンソリューションズ・モックの展示、地域イベントとの連携など
・街づくりの取り組みとの連携を検討
東京センチュリー・バッテリー効率、機体・各部損耗状況の確認

利用予定の機体イメージ

VoloDrone
HEAVY-LIFT CARGO DRONE(Volocopter製)
約200kgの重量物の物流輸送を実施。

VoloCity
URBAN AIR TAXI(Volocopter製)
有人輸送の飛行実証を実施予定。