2023年1月26日、Skydioは、大林組の建設現場において、同社が提供する「Skydio Dock and Remote Ops.(スカイディオ ドック アンド リモートオペレーションズ)」の実証実験が実施されたことを発表した。

 Skydio Dock and Remote Ops.は、クラウド接続型ドローンポート「Skydio Dock」と遠隔操作を可能とする「Remote Ops.ソフトウェア」を組み合わせた製品で、現場の点検・監視や状況確認などのタスクの可視化を自律的に実行する。

 建設現場における生産性向上は常に課題に挙げられている。現場の安全巡視業務では、日々安全当番が現場の中を回り、不安全の状況や場所がないかを確認している。現場事務所から該当現場までの移動に時間を要すこともあり、移動が生産性を落とす側面があったという。ドローンを活用する場合においても、現場へドローンを運ぶのに時間が必要となる。

 大林組では、データ取得が困難だった屋内現場の施工管理や、自然災害による被災後の修繕計画を立案するための状況記録に「Skydio 3D Scan」を活用してきた。今回検証をしたSkydio Dock and Remote Ops.は、現場と離れた場所に設置したドローンポートに格納してあるドローンが、事前に指定された巡回ルートを自動で巡視できることに加えて、必要に応じて人による遠隔操作で見たい場所を確認することが可能となり、建設現場の生産性向上に与える可能性が大きいことを確認した。

 同検証はNTTコミュニケーションズの支援のもと実施し、今後も適応現場の拡大を進めていくとしている。

検証現場での飛行映像(ドコモビジネス|NTTコミュニケーションズ YouTubeチャンネル)

 Skydioのドローンは、AIによる自律飛行技術、360°全方位障害物回避機能を搭載。マニュアル操作ドローンでは飛行が難しい非GPS環境下や磁界環境下においても、Visual SLAMにより安定した飛行が可能で、橋梁やインフラ等の点検業務に適している。自律飛行技術により複雑な構造物もあらゆる角度から自動的に撮影でき、Skydio 3D Scan機能により3Dモデルを提供する。

「Skydio 2+」重量800g(バッテリー搭載)、持続飛行時間は最大27分。軽量でコンパクトな設計。
「Skydio X2」重量1,325g(バッテリー搭載)、持続飛行時間は最大35分。頑丈な機体で長時間飛行が可能。低温・高温下にも対応する耐久性を備え、夜間飛行を実現する赤外線カメラを搭載している。
遠隔操作を可能とするRemote Opsソフトウェアを搭載したドローンポート「Skydio DOCK」。クラウド接続型のドローンステーションで、現場の点検・監視、マッピング、状況確認などのタスクの可視化を屋内外や距離を問わず自律的に行える。