2022年12月2日、ハーヴィッドは、ドローンを活用した屋外広告物の赤外線診断サービス「AIR INSPECT(エア インスペクト)」のβ版をリリースしたことを発表した。また、先行実証に向けたモデル企業を募集する。

 屋外広告の点検は、人員や作業スペース、作業車などの準備が必要なためコストが高額となり、広告設置者の負担となっている。さらに、こうしたコスト体質から法令遵守ができていない屋外広告も多く存在している状況だという。

 従来の屋外広告物点検をドローン点検に置き換えることで、ボトルネックであった危険・高コスト・騒音問題などを解決し、日々の点検を効率化、円滑に行うことが可能となる。

 ドローンと赤外線の技術を用いることで、法令に基づいた屋外広告物の定期点検や日常点検を、安全・低コストで実現。これにより効率的で安全な点検と診断を日常化し、老朽化による脱落事故などを未然に防ぐ。

 同サービスでは、赤外線技術を用いて危険性の要因であるサビ・腐食状況を細部に渡り点検〜解析する。ドローンによる作業のため作業車などの大型機材の手配、大規模な道路封鎖が不要となり、店舗営業などへの配慮から夜間の実施が多かった点検作業を日中に実施することができる。有資格者による法令点検が可能。

 まずは新潟エリアから提供を開始する。新潟県はその7割が豪雪地域で、冬は寒く夏は蒸し暑い高温多湿型であり、さらに日本海側に面しているため看板の塩害の危険性も高い。屋外広告物の多くはそれらの影響を受けやすく、当該エリアより事業を展開することで多様な劣化や変状データの蓄積を行うとしている。(2022年「新潟市新事業展開サポート補助金」の採択事業)

 また、サービス向上を目的に実証実験を実施するにあたり、先行モデルとなるユーザー企業5社を募集。ドローン・赤外線・屋外広告士による点検作業、点検写真と検証結果資料一式を無償提供する。募集するのは、新潟県、長野県内に高所点検が必要な屋外広告物を有する企業。募集期間は、2022年12月1日~2023年3月31日。