2021年4月9日、JM社は、ドローン点検と調査点検報告書をセットにした「JMDrone」を4月12日より提供すると発表した。価格は、飛行面積300平方メートルまでの点検が調査報告点検書付きで38,500円(税込)。
点検に使用するドローンは「Skydio R2 Japanese Inspection」。画像はHDR(ハイダイナミックレンジ)、動画は4Kでの撮影が可能なため高画質で、目視の代替として点検が可能である。
従来の高所点検は、足場の設置や、高所作業車を使用するなど危険を伴い、点検費用も高額になっていた。そのため実施頻度が限られ、故障やトラブルの原因に繋がっていた。2015年には北海道で看板落下事故が発生し、その翌年、国土交通省は「屋外広告物条例ガイドライン」を改正、専門的知識を有する者に屋外広告物の点検をさせなければならない旨の規定を追加した。近年はドローンの規制緩和も進み、ドローン点検サービスのニーズも高まっているが、価格の面で課題があった。
JMDroneでは、パイロットはドローン操縦者資格を持つ社員が行い、撮影した映像を施設の修繕に携わる有資格者が解析して報告書を作成する。撮影と報告書作成の担当者を分け、それぞれを専門性の高い社員が対応しながら全ての作業を社内一貫で行うことで、低価格で品質の高いサービスを提供する。また、顧客の要望があれば修繕の要否について相談に応じ、実際に修繕工事に対応する。
創業から20年、JM社は、セブン-イレブン・ジャパン、出光興産、日産自動車、日本マクドナルドなどの企業と提携して施設の点検・保守メンテナンスを行い、建物に関するビッグデータを蓄積してきた。その数は商業施設78,000箇所、公共公益施設13,000箇所、 住宅91,000戸分に及び、これにより効率的で高精度な点検調査を実現した。
JM社は、提携先企業の実店舗で10件以上の試験運用を実施しており、錆の程度や天端のシーリング施工状況など、劣化を把握したり補修の検討を行う際に十分活用できるとの評価を得ているという。
同社は、ドローン点検の低価格化を進めることで予防点検の普及を図り、劣化の進行や災害による事故を事前に防ぐことが可能になり、建物設備のライフサイクルコストの低減に寄与できると考えている。今後、ドローンの自動航行技術や損傷箇所を判定する画像エンジンの開発を進め、安全で低価格なサービスの実現を目指すとしている。
サービス概要
商品名 :JMDrone
サービス内容 :ドローン点検+調査点検報告書の作成
使用機体 :Skydio R2 Japanese Inspection
価格 :38,500円(税込)
撮影範囲 :飛行面積300平米以内(300平米以上は別途見積り対応)
納期 :撮影から5営業日
URL : https://www.matabee.com/jmd/