2022年9月29日、Skydioは、同社のドローンが鹿島建設に導入されたことを発表した。

 鹿島建設 関西支店建築部生産推進サポートグループ グループ長の竹内秀和氏は、次のようにコメントしている。

 「生産性を向上し省人化を実現することは、建設業全般の喫緊の課題であり、多くの企業がその課題に取り組み始めています。建設現場では、従来から現地に実際に足を運び、自身の目で状況を確認することが重要視されており、効率化や生産性の向上が進まない状況でした。先進技術を備えたドローンの導入によるソリューションを探していましたが、障害物が多く日々状況が変化する建設現場での利用という条件に適したソリューションはそれほど多くありません。Skydioのドローンは、360°全方位障害物回避システムを搭載しているため、建設現場との相性がいいと考え、導入に至りました。導入現場の仲田雅洋所長は、Skydioを利用することで、オフィスなどの遠隔地に居ながら建設現場の安全パトロールをリモートで実施し、現場の遠隔管理と省時間化を実現しました。特に危険が伴う作業が行われているときには、リアルタイムで現場の安全確認や指示ができるため、効果的に事故を予防することが可能です。また、鹿島建設株式会社が開発したリアルタイム現場管理システム3D K-Fieldを併用して活用することで、現場で働く作業員の中でも、特に災害発生率の高い新規入場者(現場に赴任して間もない作業員)の作業場所をリアルタイムに把握することが可能となり、更に効率的に安全パトロールを実施することができました。遠隔管理による生産性向上を目指す企業にとって、Skydio導入が一つのソリューションになることは間違いありません」

遠隔でのドローン映像(左、中央)、3D K-Fieldと併用(右)

 Skydioのドローンは、AIによる自律飛行技術、360°全方位障害物回避機能を搭載。マニュアル操作ドローンでは飛行が難しい非GPS環境下や磁界環境下においてもVisual SLAMにより安定した飛行が可能なため、橋梁やインフラ等の点検業務に適している。自律飛行技術によって複雑な構造物も精確かつ自動的に撮影し、Skydio 3D Scan機能を使って3Dモデルを生成することも可能だ。
 「Skydio 2+」は、重量800g(バッテリー搭載)、持続飛行時間は最大27分と軽量でコンパクトな設計。低温や高温といった環境にも対応する耐久性と、夜間飛行を実現する赤外線カメラを搭載し、特殊なミッションに適した「Skydio X2」は、重量1,325g(バッテリー搭載)、持続飛行時間は最大35分と、頑丈な機体で長時間飛行が可能な設計となっている。

Skydio 2+(左)、Skydio X2(右)