大林組が導入した「Skydio 2+」

 2022年9月13日、Skydioは、同社のドローンが大林組で導入されたことを発表した。NTTコミュニケーションズが運用支援を行い、今後も適応現場の拡大を進めるとしている。

 Skydioのドローンは、AIによる自律飛行技術や、360°全方位障害物回避機能を搭載している。マニュアル操作ドローンでは飛行が難しい非GPS環境下や磁界環境下においてもVisual SLAMにより安定した飛行が可能なため、橋梁やインフラ等の点検業務に適している。自律飛行技術によって複雑な構造物も自動的に撮影し、Skydio 3D Scan機能を使って3Dモデルを提供する。
 「Skydio 2+」は、重量800g(バッテリー搭載後)、持続飛行時間は最大27分と軽量でコンパクトな設計。特殊なミッションに適した「Skydio X2」は、重量1,325g(バッテリー搭載後)、持続飛行時間は最大35分。頑丈で長時間飛行が可能な設計となっている。低温や高温といった過酷な環境にも対応する耐久性を持ち、夜間飛行を実現する赤外線カメラを搭載している。

「Skydio 2+」(左)、「Skydio X2」(右)

 ドローンの導入について、大林組DX本部 本部長室 部長の堀内英行氏は、次のように述べている。

 「建設業では、工事の進捗管理に多くの人手と時間をかけており、ドローンを活用した現場業務の効率化が期待されていました。従来のドローンでは非GPS環境下での自律飛行が困難だった中、Skydioの自律飛行技術を活用することで建設現場巡回の有効性を確認することができました。さらに、Skydio 3D Scanを活用しこれまでデータ取得が困難だった屋内現場の施工管理や、被災後の修繕計画を立案するための状況記録に活用しています。実際に導入を行った現場からは、手動飛行においても簡単な操作で屋内でも安定した飛行が行えることから、高所や狭所など人が行きづらい箇所での点検にも大いに活用できると好意的な意見が出ています。今後は現場職員自身が機体を操縦し日常的に業務で使用することを目指して、NTTコミュニケーションズの運用支援のもと適用現場を拡大させています」。