2022年7月14日、デロイト トーマツ コンサルティング(以下、デロイト トーマツ)は大阪府と、空飛ぶクルマ社会実装の実現を含む成長産業振興施策の推進に関する連携協定を同日締結したことを発表した。

 連携の一環として、企業版ふるさと納税(人材派遣型)の制度を活用し、空飛ぶクルマをはじめ産業振興に関して専門的知識を有するデロイト トーマツの人材を、大阪府に派遣するとしている。

 大阪府は、2025年の大阪・関西万博、またその先の2030年ごろを目標に、空飛ぶクルマを活用した事業・サービス等を大阪府・関西エリアで実現するために各種検討を推進している。2020年11月には大阪における空飛ぶクルマの社会実装に向けた動きを加速させるため、具体的かつ実践的な協議・活動の核となるラウンドテーブルを設立した。

 デロイト トーマツは、日本で空飛ぶクルマに係る本格的な検討が始まったとされる2017年頃より、機体開発等のモノづくりに係る事業から、運航・輸送サービスといった事業、また、離着陸ポート・通信/管制・保険といった周辺を取り巻く事業等幅広い分野の事業構想・事業戦略策定支援を行っている。
 また、政府機関と一体となった実証実験や、地方自治体と連携し具体的な場所・ユースケースを念頭に置いたPoCの実施、各種法規制対応・許認可の取得、オペレーションを担う法人の設立、あるいはビジネスエコシステム形成・アライアンス支援など、事業化を見据えた多種多様な活動を横断的に支援している。

 空飛ぶクルマを実現するには両者が連携し、大阪での空飛ぶクルマのビジネス化を目指すさまざまな事業者との関わりによって新たなネットワークを構築することや、地域の社会課題解決といった観点からの空飛ぶクルマの活用のあり方など、これまでとは異なる視点からの施策の企画・立案に関わりながら、事業化を見据えた具体的な取り組みを実施する必要があると考え、今回の協定締結に至ったという。

協定について

協定の名称
大阪府とデロイト トーマツ コンサルティング合同会社との成長産業振興施策の推進に関する連携協定書

協定の目的
デロイト トーマツ並びに大阪府の緊密な連携と協働により大阪府が担う大阪の成長産業の振興に関する取り組みを着実に推進すること

連携事項
大阪における空飛ぶクルマの社会実装の実現に関すること
その他、大阪の成長産業の振興に寄与すること
あわせて、連携事項に関して専門的知識を有するデロイト トーマツの人材を大阪府に派遣

締結日
2022年7月14日