2020年11月17日、「空飛ぶクルマ」(*1)の実用化に向けて「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」(事務局:大阪府)の設立宣言が吉村知事により行われた。空飛ぶクルマを開発するSkyDriveはそこに参画、大阪府や様々なステークホルダーと連携し、2023年度の空飛ぶクルマ実用化に向けた協議や実証実験、社会受容性の向上を図る取り組みを行っていく。

「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」設立式の様子。パネルを持つ3名、左から慶應義塾大学大学院教授 中野冠氏、大阪府知事 吉村洋文氏、SkyDrive代表取締役CEO 福澤知浩氏

「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」の発足について(※2)

 2018年12月「空の移動革命に向けた官民協議会」(経済産業省、国土交通省の共同事務局)においてロードマップがとりまとめられ(※3)、空飛ぶクルマは、都市交通、観光、医療や災害対策など、幅広い分野での利活用が見込まれる新たな産業、サービスと期待されており、2023年度からの実用化の実現を目指し取り組みが行われている。

 大阪でも空飛ぶクルマの実用化が期待されており、大阪を舞台に空飛ぶクルマの社会実装に向けた動きを加速するために、具体的かつ実践的な協議・活動の核となる「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」が設立された。

 ラウンドテーブルでは、2023年度の事業化をマイルストーンにし、その先の2025年大阪・関西万博も見据え、関係者間で精力的に協議や実証実験を重ね、国の官民協議会の議論に資する具体的な提案を行うほか、様々なステークホルダーと連携して社会受容性の向上を図るための取り組みも行っていくとしている。


※1 空飛ぶクルマ :正式名称を「電動垂直離着陸型無操縦者航空機(eVTOL:electric vertical takeoff and landing)」と呼ばれ、電動化、完全自律の自動操縦、垂直離着陸が大きな特徴。モビリティ分野の新たな動きとして、世界各国で空飛ぶクルマの開発が進んでおり、日本においても2018年から「空の移動革命に向けた官民協議会」が開催され、都市部でのタクシーサービス、離島や山間部の新たな移動手段、災害時の救急搬送などにつながるものとして期待されている。今後は、2023年の事業開始、2030年の本格普及に向けたロードマップ(経済産業省・国土交通省)が制定されている。

※2 大阪府「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」の設立及び設立式の開催について(2020年11月11日)

※3 経済産業省「“空飛ぶクルマ”の実現に向けたロードマップを取りまとめました」(2018年12月20日)