2022年6月29日、ナイルワークスは、北海道夕張郡に拠点を開設したことを発表した。北海道美唄市に続き道内で2拠点目となる。北海道を戦略地域の一つとして、農業用ドローンの営業・サポート体制を強化していく。

 北海道では、農村集落の過疎化や農業従事者の高齢化といった課題があるほか、農家の規模拡大が進行し、より少ない農業従事者で農作業を完結できる省力化技術への期待が高まっている。
 同社は、2020年より北海道美唄市に拠点を構えて農業用ドローンのシェアリング実証事業に取り組み、2021年における北海道全体の稼働実績は450haとなった。北海道における農業ポテンシャルをふまえ、同社の戦略地域の一つとして新たに夕張郡にも拠点を開設し、道内の米どころである空知地域におけるサービス強化を推進する。

 ナイルワークスは、北海道における農業用ドローンのシェアリング実証事業で、導入コスト削減と地方創生に取り組んでいる。
 農林水産省が発表する「農産物生産費統計」の「令和2年産 米生産費」では、主要費目の構成割合における農機具費が個別経営で22.5%、組織法人経営で20.8%を占めている。同社は地域内でドローンをシェアリングすることにより、農機具コストの圧縮を目指している。
 また同社のドローンは、高精度な自動飛行により、操縦者の技能に依存することがない。そのため、農業経験のない農外労働力も活用して新たな雇用やサービスを創出し、地方創生に貢献できる可能性があると考えている。