2022年5月12日、東日本電信電話(以下、NTT東日本)は、スマート農業やドローン、eスポーツ、デジタルアートなど、さまざまな分野の最新技術やソリューションを実証・体感できる施設「NTTe-City Labo」を、東京都調布市に開設した。
今後、パートナー企業とICTを活用した新たなユースケースの共創や、地域・産業のDX化を牽引する人材育成の場としても活用するとしている。
地域におけるさまざまな社会課題を解決するには、情報通信の技術やソリューションだけでは不十分であり、自ら課題分野に踏み込んで地域と共に試行錯誤を繰り返し、経験を積み重ねていくことが必要不可欠であるとして、同グループでは農業やeスポーツ、文化芸術、再生エネルギーなどの分野に特化した子会社を設立し、課題解決に取り組んできた。
今後も産業や地域の特性に応じた適切なソリューションや新たな価値を創造するため、NTT東日本グループのさまざまな分野におけるアセットを活用した実証を行うことができ、新たな地域や産業の在り方を体感できるフィールドとして「NTTe-City Labo」を開設する。
同施設では、NTT東日本グループが地域課題の解決、地域循環型社会の実現に向けて取り組んでいる分野の最新技術やソリューションを実証・体感できる。地域創生に取り組む自治体や新たなビジネス展開を検討する企業など、誰でも見学が可能。
また、同施設における使用電力の一部は、施設に設置する屋上設置型太陽光発電システムにより発電した再生可能エネルギーを使用している。
今後も施設を拡充していき、宿泊型研修や協業パートナーとの共同研究など活用の幅を広げることで、DX人材の育成や新たなユースケースの創出につなげていくほか、NTTグループが進めるIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想の実証フィールドとしても活用していく、としている。
<基本情報>
・名称:NTTe-City Labo
・住所:〒182-0004 東京都調布市入間町1-44 NTT中央研修センタ内
・見学方法:完全予約制
・見学料金:無料
施設内容(順次拡充予定)
①次世代農業 〔先進テクノロジー活用による最先端農業の実装〕
4Kカメラ、スマートグラス、遠隔操縦走行型ロボット等を用いた次世代施設園芸の実証フィールドの見学。
②陸上養殖 〔水産資源の持続的確保に向け陸上養殖ビジネス化へ挑戦〕
福島市で行っているベニザケ養殖実証プラントの遠隔モニタリング。
③ローカル5G 〔ローカル5Gの社会実装に向けたユースケースの共創〕
「ギガらく5G」環境をはじめ、複数メーカ基地局を備えた国内有数のローカル5G検証環境。
④スマートストア 〔働き手不足解消と売上向上を両立する次世代型店舗〕
無人運営店舗(Grab and Go型ストア)の購買体験。
⑤自動運転 ※2022年秋公開予定〔ローカル5Gによる自動運転技術実証〕
自動運転バス(レベル4相当)の施設内走行、施設見学者の乗車体験も予定。
⑥セキュリティ 〔AIを活用した安心・安全な暮らしを守る電話ソリューション〕
AIを活用した特殊詐欺対策サービスのデモ体験、オートコール技術を用いた地域住民への一斉通知デモ体験。
⑦スポーツテック 〔ICTを活用した地域のアマチュアスポーツ振興〕
部活動や地域のスポーツ活動を専門家が遠隔で指導する双方向コミュニケーション体験。
⑧再生可能エネルギー 〔食品リサイクルを通じた都市型循環エコシステム構築〕
食品残渣を利用してメタン発酵により再生エネルギーや液肥を創出するコンテナ型バイオガスプラントの見学。
⑨ドローン 〔農業や各産業への国産ドローンの社会実装を推進〕
国産ドローンのデモフライト見学(農薬散布)、小型ドローンによる目標物自動追尾や高所施設の点検デモ。
⑩eスポーツ 〔ICT×eスポーツによる新たな体験やつながりの創出〕
eスポーツ体験、小規模イベントの開催。
⑪文化芸術 〔デジタル化を通じた文化財保護と鑑賞機会の拡大〕
高精細デジタル化技術を用いたデジタル絵画の鑑賞体験。